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2009年8月の記事

2009年8月31日 (月)

第45回衆議院議員選挙、民主党大勝により政権交代確定し、「戦後政治」から「21世紀の政治」

昨日(2009年8月30日)は、第45回衆議院議員選挙。小選挙区比例代表並立制の現在の選挙制度になって5回の選挙の中で、最も高い投票率69.28%を記録した。
結果は、衆議院の議席480(小選挙区300、比例区180)のうち、民主党が改選前の115議席から308(小選挙区221、比例区87)議席と過半数を超え、大幅に議席を伸ばした。一方、これまでの第一党自由民主党は改選前の300議席から119(小選挙区64、比例区55)議席と半分以下の激減した。

1955年の保守合同以来、自民党が第一党の地位から転落するのは初めてとのこと。野党が選挙で第1党となって政権交代が実現するのは、1947年の社会党の片山内閣以来62年ぶりということらしい。(1993年の野党連合により成立した細川内閣時代、自民党は一時野党となったが、この時も過半数は失ったが第一党の地位は守っていた)
半世紀以上続いた自民党が第一党として政治を動かす時代が終わった。それは、日本が第2次大戦で敗戦国となり、1945年から52年までのGHQによる占領期を脱した後、社会党の統一に脅威を感じた、日本自由党と日本民主党の合同により、1955年に自由民主党が誕生して以来続いてきた「55年体制」が終わりを告げたことを意味する。自民党結成の契機となった、日本社会党は、その後何回かの分裂により既に原形をとどめているとは言えず、さらに自民党が第一党でもなくなったことで、いよいよ「戦後政治」体制はその使命を終えたのだろう。

インターネットの普及により、劇的に世界のコミュニケーションのあり方が変わり、新資本主義が台頭し世界の潮流となる中、その弊害も多く出てきている。今までのやり方を変えな変えなければ、社会がたちいかなくなっている中で、米国では、黒人のオバマ大統領が誕生し、韓国や台湾でも政権交代が起きている。大きなうねりの中で、日本でもとうとう本格的な政権交代が起きた。
おそらく、50年後、100年後の日本史の教科書では、2009年のこの選挙、政権交代を持って時代の区切りとすることになるだろう。これからは、「21世紀の政治」の時代が始まる。

政治の枠組み、社会の枠組みの組み替えがこれから始まるのだと思う。歴史の証人として、何がどう変わっていくのか、よくこの目で確かめるという気持ちを持って、これからの変化を見届けていきたい。

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2009年8月27日 (木)

将棋の高橋道雄九段の講演会の申し込みをする

先週の「週刊将棋」(2009年8月19日号)を見ていたら、「高橋九段が地元豊島区で講演」との小さな記事があった。豊島区千早の千早文化創造館で9月12日(土)14時~16時、高橋道雄九段が講演するとのこと。記事を読んだ直後は、すぐ申し込もうと思っていたのだが、うっかり忘れてしまい、今日思い出して、記事を確認すると25日が締め切りとなっている。
念のため、ネットで「千早文化創造館」で検索すると「財団法人としま未来文化財団」の施設として「千早文化創造館公式サイト」というページがあり、まだ9月~10月のカレッジ募集中とあり、9月12日が「高橋道雄九段A級棋士が語る「将棋の世界」」となっていた。
すぐ、電話で申し込み、受け付けてもらえた。

ホームページの説明では、「豊島区在住のプロ棋士である高橋道雄九段A級棋士が、様々な対局を、自身の経験を交えて語る」となっている。

NHK将棋対局等では解説者としてプロ棋士の話を聞く機会があるが、一般市民向けに棋士が講演する機会はそう多くないように思う。高橋道雄九段は、私と同じ1960年生まれ。1983年には五段で王位タイトルを獲得(当時は、最低段でのタイトル獲得)し、王位3期、十段1期、棋王1期の計タイトル5期獲得の実績を残している。また、トップ棋士の証であるA級にも1989年の第48期から1995年の第54期まで7年連続で在籍し、3年目の第50期には当時の中原誠名人にも挑戦している。
高橋九段が凄いのは、その後で、第54期順位戦3勝6敗でB級1組への陥落を余儀なくされたが、翌期のB級1組でトップとなり、1期でA級復帰。しかし、再び、1期で陥落。年齢も38歳になっていたが、6年間B級1組のポジションを維持、2004年にの二度目のA級復帰。そこでも1期で陥落となったが、4年間B級1組で踏ん張り、今年、三度目のA級復帰を果たした。
かつて、トップ棋士としてタイトルを争った棋士とはいえ、40代になれば衰えもあり、A級への登竜門であるB級1組の地位を維持することも容易ではない。高橋九段と同時期、若手棋士としてタイトルを獲得し、順位戦でもA級まで登り詰めた南九段、塚田九段、島九段といった面々が、次々とB級1組からも陥落していく中で、B級1組にとどまり続け三度目のA級復帰を果たしたのは立派というべきだろう。

私自身は、普段は郷田真隆九段のファンだが、数少ない同い年のプロ棋士、高橋道雄九段がどのような思いで、B級1組で戦い続け、三度目のA級復帰を勝ち得たのか、ぜひ聞いてみたい。

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将棋の第68期A級順位戦2回戦終了、森内俊之九段、谷川浩司九段、三浦弘行八段が2連勝スタート

来年4月からの第68期名人戦七番勝負での羽生善治名人への挑戦権を争う、第68期A級順位戦も2回戦が、今週に入り、月曜日(2009年8月24日)の郷田真隆九段vs谷川浩司九段、昨日(2009年8月26日)の木村一基八段vs藤井猛九段の対戦で終了した。

2回戦の成績は以下の通り(左側が先手)
8月7日:佐藤康光九段●vs井上慶太八段○
8月11日:森内俊之九段○vs高橋道雄九段●
8月18日:三浦弘行八段○vs丸山忠久九段●
8月24日:谷川浩司九段○vs郷田真隆九段●
8月26日:藤井猛九段●vs木村一基八段○

その結果、2回戦終了時点の成績は
2勝:森内俊之九段(3位)、谷川浩司九段(7位)、三浦弘行八段(8位)
1勝1敗:郷田真隆九段(1位)、木村一基八段(5位)、高橋道雄九段(9位)、井上慶太八段(10位)
2敗:佐藤康光九段(2位)、丸山忠久九段(4位)、藤井猛九段(6位)
*( )内は、今期のA級順位

18世名人の資格を持ち、名人奪回を目指す森内九段の連勝は当然として、この2年ほどA級順位戦では不振が続いていた谷川九段が、高橋九段、井上八段の40代棋士2名のA級復帰に刺激を受けたのか、2連勝スタート。谷川九段の2連勝スタートは2005年度の第64期順位戦以来。この時は、最終的に8勝1敗で順位戦を終え、同成績の羽善治生三冠(当時)とプレーオフの末、名人挑戦権を獲得、当時の森内名人に挑戦した(2勝4敗で敗退)。
三浦八段の2連勝スタートは、9期のA級在籍の中で、A級2期目の2002年度の第61期以来。前々期(第66期)7勝2敗でA級2位までランクアップした前期(第67期)は3勝6敗でかろうじて降級を免れるという成績に終わっており、今期こそはという思いは強いだろう。

一方、A級の常連、佐藤康光九段、丸山忠久九段、藤井猛九段の3名が2連敗スタート。佐藤九段は12期(名人2期は除く)のA級在籍で、2連敗が過去3回あり今回が4回目だが、丸山九段は10期(名人2期は除く)、藤井九段は9期のA級在籍の中で、ともに2連敗スタートは初めて。
実力伯仲のA級での残留争いは熾烈で、過去の実績はなんら今期の成績の保証にはならない。
2連敗の3人のうち、丸山九段と藤井九段の対戦が4回戦で組まれている。それぞれ、3回戦での成績にもよるが、4回戦で敗れた方が、降級の心配をせざるを得なくなりそうである。

今期はA級順位戦で、どんなドラマが演じられるのだろうか。

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2009年8月25日 (火)

著者橋本治が『双調平家物語』のダイジェストでスピンオフと語る『日本の女帝の物語』(集英社新書)を読み終わる

作家の橋本治は、『窯変源氏物語』(1991年~93年)、『双調平家物語』(1998年~2007年)と日本の古典を題材にした長編小説を書いている。『双調平家物語』は2008年に第62回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)を受賞している。

日本の女帝の物語―あまりにも現代的な古代の六人の女帝達 (集英社新書 506B)

『双調平家物語』は、平家物語と銘打つものの、飛鳥の時代から説き起こす。いわば、日本の飛鳥、奈良、平安の時代を俯瞰する物語になっている。本書『日本の女帝の物語』は、著者によるあとがき「おわりに」によれば、
「この本は、私の「長い長い小説」である『双調平家物語』の副産物です。ただの『平家物語』の上に「双調」の二文字がくっついたがために、「平家の物語の前段」がやたら長くなったのですが、長くなった「前段」の中核をなすのが、ここに書いた「女帝の時代」の物語です」(『日本の女帝の物語』214ページ)
「私にしてみれば、日本の古代というのは、「女帝の時代」があり、「摂関政治の后の時代」となり、「男の欲望全開の院政の時代」となって、そして「争乱の時代」が訪れるという、三段あるいは四段構えになっているのですが、「平家の壇の浦で滅亡するまでの平家の物語」ということになると、このすべてが一まとめになって、ひたすら「長い長い物語」にしかなりません。それで、こういう『日本の女帝の物語』を書いたのです。」(『日本の女帝の物語』214~215ページ)

私は、日本の歴史の中でも、飛鳥・奈良の時代には興味があって、黒岩重吾の小説(『北風に起つー継体戦争と蘇我稲目』、『磐舟の光芒』、『中大兄皇子伝』、『弓削道鏡』など)から始まって、学者(主に遠山美都男氏)の書いた新書(『大化改新』、『壬申の乱』、『白村江』など)、池田理代子や里中満智子(『天上の虹』、『長屋王残照記』、『女帝の手記-孝謙・称徳天皇物語』など)やのコミックなどこの時代を題材にしたものを読んできた。

飛鳥、奈良時代は、推古、皇極・斉明、元明、元正、孝謙・称徳という五人七代の女帝の存在と、一方、皇位継承に関わる血で血を洗うような多くの陰謀やクーデタが特徴なのだが、女帝を生み出す時代の行動原理について納得いく解釈をしてくれているものは、少なかった。

飛鳥から平安の時代を、『日本書紀』や『続日本紀』など当時の書物を読み込み、10年の長きにわたって『双調平家物語』として書き続け、作者なりになぜこの時代に多くの女帝が生まれたのかについての謎解きをしてみせたのが、本書といえる。そこには、天皇になるにふさわしい血統や人材に対する時代の考え方、同じく、天皇の后になるにふさわしい血統や人材に対する時代の考え方、があり、それが少しずつ変化していく。
また、その天皇家の周辺で、朝廷の重鎮・官僚として天皇を支える存在である有力豪族や貴族たち、大伴氏から物部氏、蘇我氏から藤原氏へ続く彼らの立ち位置の変化なども、変わっていく。
それを「『双調平家物語』のダイジェストでスピンオフ」(『日本の女帝の物語』「終わりに」より)として語ったのが本書である。

女帝の多くは、自らの血を引く子や孫を皇位に就かせるべく、他の有力な皇位継承者の即位を避けるため中継ぎの意味で即位したケースが中心であるが、しかし単なる飾りでも傀儡でもなく、多くのことを自ら行っている。また彼女たちが皇位に就いたことで、皇位継承が可能な血統・人材の位置づけが変わってしまう。
私の貧しい要約力では、とてもうまくまとめきれないので、興味ある方は、本書を読んでほしいとしか書けないが、何かいままで見えていなかった、飛鳥から平安の時代の天皇や摂関クラスの人びとの行動原理が、霧のむこうに少し垣間見えた気がする。

おそらく、もっとハッキリみようとすれば、『双調平家物語』15巻を読破する必要があるのだと思う。現在、5巻まで文庫化されているので、自分の日本古代の歴史観をまとめ、一本筋を通すためにも、一度読んでみようと思っている。

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2009年8月24日 (月)

第41回社会保険労務士試験を受験した

5月末ギリギリで受験の申し込みをして、8月1日に受験票が届いた第41回の社会保険労務士試験が昨日(2009年8月23日)に行われた。

昨年11月に受験を思い立って、通信教育の教材を申し込み、12月に教材が届いてさあ勉強を始めようと最初のテキストを数ページ読んだところで、私の母親が体調を崩して、私の家でしばらく預かることになり、勉強どころではなくなったのは、このブログでも何度も書いてきた通り。その後、5月半ばにようやく母を実家に返したが、今後は仕事が忙しく、精神的・時間的な余裕が出来たのは試験まで1ヵ月を切った8月上旬になってからだった。

その後は、なんとか、出し終えていなかった通信添削の課題3回分を仕上げるのが精一杯で、ほとんど何も勉強しないまま、試験日を迎えることになった。

会場は、自宅から通勤時に使う電車に乗って30分ほどのところにある大学。集合10時、試験開始10時半ということで、9時40分ぐらいには会場の教室に入った。10時ちょうどから説明が始まる。
受験票には、携帯電話は持ち込み禁止とはっきり書いてあったので、携帯電話は持たずに会場に行ったが、周りの受験者の中には携帯電話を手にしている人もいた。どうなるのかと思って見ていると、監督者から、「携帯電話を持ってきている人がいたら机の上に出して下さい」と厳しい口調で言われる。そして、ほとんどの人が携帯電話を机の上に。その後、茶封筒が配られ、電源を切って茶封筒に入れ封をして足下に置くこととの指示があった。
私が受験した教室は定員80名だったが、さっと見て半分が欠席だった。家に帰って調べると前回の40回は、受験申込者数61,910人に対する受験者数47,568人(76.8%)。過去10年の数字を見ても、75%~80%の受験率であり、私の教室だけ欠席が多かったのか、今年の傾向なのか、そこのところはよくわからない。

試験は午前の「選択式」と午後の「択一式」に分かれて行われ、「労働基準法・労働安全衛生法」「労働災害補償法」「雇用保険法」「労働に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」「健康保険法」「厚生年金法」「国民年金法」の8科目(択一式は「一般常識」科目が統一され7科目)が出題される。
「選択式」は各科目5つの空欄を埋める穴埋め問題で、20の語句が選択肢として示される。試験時間が1時間20分(80分)。1科目10分、1つの空欄あたり2分の計算である。紛らわしい選択肢がちりばめられているので、正確に覚えていないといい点数はとれない。
「択一式」は、各問A~Eまで5つ文章が示され、正しいもの、あるいは誤っているものを1つ選ぶというもの。こちらは試験時間3時間30分(210分)。7科目で各科目10問の設問があり、計70問。1問あたり3分の計算になる。

8月下旬の暑いさなかなので、暑い中での受験を覚悟して、半袖半ズボンの試験に臨んだが、あてがはずれたのは、教室に冷房が強烈に効いて震えるほど寒かったことである。羽織るような上着も何も持っていっていなかったので、正直参った。

午前は60分、午後は2時間ほどで全部答えを埋めるだけ埋めて、退室してきた。午後は、最後までいないと問題用紙を持ち帰れないのだが、寒さに耐えられず、出てきた。

家に戻って、専門学校の回答速報で問題用紙を持ち帰れた「選択式」だけ答えあわせをしてみたが、40問中正解16問。ほとんど勉強せすに4割正解は、よくできた方かもしれないが、昨年の選択式の合格水準が25問なので、すでにアウト。さらに、社会保険労務士試験は、各科目まんべんなく知識を有していることが求められており、科目ごとに足きりもあるので、いずれにしても今回の合格は無理だろう。

毎年、受験者数に対して合格者が10%に満たない難関の試験であり、合格するには、生半可ではやはり無理である。さてどうしようか。

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2009年8月23日 (日)

『獣の奏者』新聞全面広告での松田哲夫氏のコメント

今朝の新聞に『獣の奏者Ⅲ探求編』『同Ⅳ完結編』をメインにした『獣の奏者』シリーズのカラー印刷の全面広告が掲載された。

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版元である講談社が100周年の記念出版作として、本作品をより多くの人に読んでほしいという意気込みが感じられる。

広告には、作者や以前紹介した作家佐藤多佳子のコメントが書かれているが、その中にTBSの「王様のブランチ」で「松チョイ」という書評のコーナーを持つ松田哲夫氏のコメントも載せられていた。(前作の『獣の奏者Ⅰ闘蛇編』『同Ⅱ王獣編』も出版当時同コーナーで取り上げられたことも、前作ヒットの一因だろう。)

松田氏の推薦のコメントは

「これは、いまを生きるすべての人びとに向かって、声高ではないが鮮烈なメッセージを発している物語なのだ。世界ファンタジー史上に残る傑作ではないだろうか。」

やはり、多くの本を読み込んでいる松田氏にとっも、『獣の奏者Ⅲ探求編』『同Ⅳ完結編』の伝えようとするメッセージ性は印象に残るものであったのだろう。

作者の発するメッセージについて、老若男女それぞれの立場で、それぞれの受け止め方、読み方がある作品だと思う。

読後の印象に強さから考えると、今年度の本屋大賞の有力候補だと思うし、「直木賞」など文学作品に贈られる有力な賞を受賞してもおかしくない作品だと思う。一人でも多くの人に読んでほしい作品である。

獣の奏者 (3)探求編
獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (4)完結編
獣の奏者 (4)完結編

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2009年8月21日 (金)

将棋の第50期王位戦七番勝負第5局は、深浦康市王位が攻め勝って再びカド番をしのぎ、タイトルのゆくえは「陣屋」の戦いへ

挑戦者に木村一基八段を迎え、いきなり3連敗で王位タイトル失冠の危機に追い込まれた深浦康市王位。故郷佐世保での第4局で、一矢を報いて1勝3敗。徳島市での第5局に臨んだ。

深浦王位が先手の第5局、深浦王位から角交換を行い、お互いに5筋の▲5四、△5六で銀が向かい合う相腰掛銀に。40手目で前後同型となった後、深浦王位が4手続けて、歩を突き捨て、その後、木村陣も2手連続の歩の突き捨てが出て、木村陣も深浦陣も、隙間が増えた。
先んじて、木村八段が深浦陣に角を打ち込む。その後、木村八段が攻めかけたところで、深浦王位による封じ手となった。封じ手は、木村陣に飛車取りの角打ち。2日目は、午前中から激しい攻め合いとなったが、深浦王位が飛車2枚を巧みの使い、木村八段を受けなしに追い込んだ。
そこから、木村八段は一縷の望みを託して王手の連続で、反撃に転じる。最後の指し手は、王手飛車取りの角打ちが飛び出した。深浦王位は、銀と桂馬、歩5枚の持ち駒の中から、合駒に使える銀・桂馬のうち、桂馬を合駒に使う。深浦王位が銀を手元に残したことで、木村八段は角で飛車を取っても、守りには効かず、即詰みが残ることから、木村八段の投了となった。

これで、深浦王位は3連敗後の2連勝。対羽生戦でタイトルを奪った一昨年、同じくタイトルを防衛した昨年と最後の舞台となった神奈川県の「陣屋」に戦いの場を移すことになった。
第6局が9月8日・9日、深浦王位が勝てば第7局が9月29・30日。ともに、「陣屋」で行われる。2年連続で4局、「陣屋」で戦っている深浦王位に「地の利」があるのかどうか。
第6局の前に行われる第22期竜王戦の挑戦者決定三番勝負第2局で森内俊之九段に勝ってすんなり竜王戦挑戦を決められるかどうかかも、王位戦の行方に影響を与えるだろう。

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2009年8月20日 (木)

高校書道部を描く学園コミック『とめはねっ!』全5冊を読み終わる

先日、競技かるたを題材にした『ちはやふる』(末次由紀著)を読んだばかりだが、『とはやふる』の存在を知った松村由利子さんのブログ(そらいろ短歌通信)のその日の記事のコメントに『とめはねっ!』も紹介されていて、いずれ読んでみようと思っていたものだ。

とめはねっ! 1

とめはねっ! 2

とめはねっ! 3

とめはねっ! 4

とめはねっ! 5

舞台は、神奈川県鎌倉市にある私立鈴里(すずり)高校。書道部は日野ひろみ、加茂杏子、三輪詩織という2年生女子3人しか部員がおらず、部員が5人揃わないと廃部という存続の危機にある。そこに、ひょんなことから新入生で帰国子女の男子生徒大江縁(ゆかり)と柔道部で全国準優勝の望月結希が入部することになる。
海外生活が長く日本語も日本のことも知らず、性格的にも気弱な大江縁(ゆかり)と男子生徒でも投げ飛ばす勝ち気な望月由希、さらに個性的な2年生3人が加わって繰り広げられる書道部の日常を描いている。第1巻の裏表紙のキャッチコピーには「文化系青春コメディー」とあり、肩の力を抜いて気楽に読める。

しかし、その中で、語られる書道の基本や、中国の書、書家の歴史、筆や墨など書道の道具に関わるエピソードは知らないことも多く「へぇー」と思わせられることも多い。
また、作中で5人は多くの書を書くが、募集や依頼により書道の先生や高校書道部の在校生などが書いたもの集め、その作品をPC等で処理して使っているようだ。
読者参加型で作られる作品であることが、『とめはねっ!』の人気の秘密のひとつなのかもしれない。

私自身は小学校4年の一年間、書道教室に通った経験があるが、ちっとも昇級せず、何が楽しいかもわからなかった。当時、同級生が通っていた剣道の教室に誘われ、そちらの方が面白そうだと、書道教室は辞めてしまい、剣道に鞍替えした思い出がある。
中学に入っても字は下手だった。それでもペン字だけはある時思うところがあって、丁寧に書く努力を続けていたら、半年ほどで何とか見られる字になったが、毛筆で書く「書」は相変わらす下手である。
いつか、もう一度、きちんと書道を学んで、せめてはがきの宛名ぐらい毛筆で書けるようになりたいというのが、ささやかな夢のひとつである。

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2009年8月19日 (水)

上橋菜穂子著『獣の奏者』の続編『Ⅲ探求編』・『Ⅳ完結編』は大人のための現実の物語だ

『獣の奏者』の続編『Ⅲ探求編』、『Ⅳ完結編』を読み終わった。前作『Ⅰ闘蛇編』、『Ⅱ王獣編』を上回るスケールで読者に迫り、読者ひとりひとりの生き方を問う物語だ。

獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (4)完結編

作者上橋菜穂子と新刊に差し込まれたPRのリーフレットには同い年の作家佐藤多佳子の次のようなコメントがある。

「凄い物語だ。痛みと希望の物語だ。異種の生物が共存するこの地球の過去と現在に未来について、思わずにいられない」(佐藤多佳子)

前作では、異形の生物として戦闘に出て他国軍を蹂躙する力を持つ巨大な「闘蛇」を育てる闘蛇衆の村から話は始まる。その「闘蛇」さえ屠ってしまう力をもつ獣の王ともいえる「王獣」。闘蛇衆の村で育った娘エリンは、王獣の美しい姿に魅せられ、王獣の世話をし生態を学ぶうちに、その王獣を操る技を身につける。
エリンの国では、闘蛇軍で国を他国の侵略から守る大公と国の支配者である真王との間に不信感があり、国政は不安定で、それぞれの領民たちも反目している。真王を暗殺しようとするグループもいる。そんな中、闘蛇の天敵ともいえる王獣を自由に操るエリンは否応なく国の政治の波に翻弄される。しかし、前作ではエリンの決意と行動で、物語は一つの結末を迎える。

続編にあたる『Ⅲ探求編』、『Ⅳ完結編』では、前作から10年以上が過ぎ、エリンは一児の母となっている。ある闘蛇衆の村で起きた闘蛇の集団での変死の原因追及にエリンが派遣されるところから、続きの物語は始まる。
危険な兵器ともなる闘蛇や王獣には、育てる際に数々の掟や禁忌(タブー)がある。なぜ、そのような掟や禁忌があるのかを、解き明かそうエリンが東奔西走する『Ⅲ探求編』。掟や禁忌の秘密が明らかになりかけるが、しかし、現実の動きがエリンに謎解きの時間を与えない。隣国がエリンの国リョザ神王国を攻めてきたのだ。掟や禁忌(タブー)の背景にある過去の出来事を解き明かせないまま、国を守るためエリンも立ち上がる。そして物語の結末へ向けて、『Ⅳ完結編』は流れていく。

『Ⅲ探求編』、『Ⅳ完結編』を通じて、人が生きることの意味、学ぶことの意味、、親子のあり方、夫婦のあり方、国のあり方、政治のあり方、戦争とは何かといった多くのテーマが語られる。その内容は、児童文学、ファンタジーといった枠組み・ジャンルを超えている。現在の混乱する日本という国のあり方、そこで生きる我々ひとりひとりへの問いかけであり、作者の考える答えでもある。

私が読んで、深く印象に残ったフレーズを紹介しておきたい。いずれも、エリンが母親として息子のジェシに語る言葉だ。

「人の一生は短いけれど、その代わり、たくさんの人がいて、たとえ小さな欠片(かけら)でも、残していくものあって、それがのちの世の誰かの、大切な発見につながる。……きっと、そういうものなのよ。顔も知らない多くの人たちが生きた果てにわたしたちがいて、わたしたちの生きた果てに、また多くの人々が生きていく……。」(『獣の奏者 Ⅳ完結編』51ページ)

「人は、知れば、考える。多くの人がいて、それぞれが、それぞれの思いで考え続ける。一人が死んでも、別の人が、新たな道を探していく。------人という生き物の群れは、そうやって長い年月を、なんとか生き続けてきた。
知らねば、道は探せない。自分たちが、なぜこんな災いを引き起こしたのか、人という生き物は、どういうふうに愚かなのか、どんなことを考え、どうしてこう動いてしまうのか、そういうことを考えて、考えて、考え抜いた果てにしか、ほんとうに意味ある道は、見えてこない……」(『獣の奏者 Ⅳ完結編』294ページ)

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2009年8月18日 (火)

第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局は、深浦康市王位が森内俊之九段に攻め勝って竜王位初挑戦まであと1勝

第50期王位戦七番勝負で、挑戦者の木村一基八段に3連敗し、白星のないままカド番に追い込まれた深浦康市王位。しかし、故郷の長崎県佐世保市での第4局では、相矢倉模様から穴熊に組み替えて、木村八段の攻めを寄せ付けず、攻め勝った深浦王位。
その後、王位戦七番勝負の合間に、第22期竜王戦決勝トーナメント準決勝の久保利明棋王とのタイトルホルダー対決で、久保棋王の攻めを受けきり、反転攻勢で勝利をものにした。
続いて、昨日(2009年8月17日)からは、いよいよ竜王戦の挑戦者を決める挑戦者決定三番勝負。相手は、準決勝で羽生善治名人を破った森内俊之九段である。途中、深浦王位の角と森内九段の飛車が盤面中央で向かい合う場面もあったが、深浦王位が角を切って、森内玉を守る金銀との2枚換えに成功。森内玉は一気にお寒い状況となった。
森内九段も反撃を見せるものの、深浦王位を追い詰めるには至らず、深浦王位の攻勢の前に、投了となった。

2009年8月17日:第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負〔第1局〕深浦康市王位対森内俊之九段戦の棋譜

次の挑戦者決定三番勝負第2局は9月1日。王位戦七番勝負第5局は、8月20・21日。森内九段に先勝した勢いで、王位戦の2度目のカド番もしのいで王位タイトル防衛に望みをつなげるかどうか。
深浦王位にとって、最も望むべきシナリオは、竜王戦挑戦者決三番勝負で挑戦を決め、返す刀で王位戦も3連敗4連勝で防衛。さらに10月からの第22期竜王戦七番勝負でもこれまでの対戦成績でリードしている渡辺明竜王から竜王位も奪い二冠ということだろう。

今後の深浦王位の主な対戦スケジュールは交互に予定される王位戦七番勝負と竜王戦挑戦者決定三番勝負に、順位戦が織り込まれる。竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局は次の第2局に勝てばないし、王位戦七番勝負の第6局以降は、次の第5局に負ければなくなる。

次の通りとなっている2009年8月から9月の深浦王位の予定はどのように変わっていくのだろうか。
8月20・21日 第50期王位戦七番勝負第5局(木村一基八段)
8月28日 順位戦B級1組5回戦(久保利明棋王)
9月1日 第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局(森内俊之九段)
9月8・9日 第50期王位戦七番勝負第6局(木村一基八段)
9月11日 第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局(森内俊之九段)
9月25日  順位戦B級1組6回戦(行方尚史八段)
9月29日 第50期王位戦七番勝負第7局(木村一基八段)

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2009年8月17日 (月)

上橋菜穂子『獣の奏者』続編(Ⅲ探求編、Ⅳ完結編)登場と既刊(Ⅰ闘蛇編、Ⅱ王獣編)の文庫化

2ヵ月ほど前に、子ども向けの講談社青い鳥文庫で文庫化された『獣の奏者』の既刊(Ⅰ闘蛇編、Ⅱ王獣編)を4冊に分冊化したものを読み始めたことを書いたが、期待に違わないおもしろさで、あっという間に読み終わってしまった。
途中、主人公の少女エリンが蜂飼いの男ジョウンに救われ、しばらく世話になるのだが、彼は養蜂で生活しており、エリンが興味深くミツバチの生態を観察する場面が出てくる。ちょうど『ハチはなぜ大量死したのか』を読んだばかりで、ミツバチの生態を詳しく知った直後でもあったので、その場面もよく調べられ、書き込まれているのがわかった。
既刊の2冊は、各巻の名前にも成っている「闘蛇(とうだ)」と「王獣(おうじゅう)」という2つの架空の獣を中心に展開し、そこに主人公エリンの母とエリンが絡んでいく。さらにエリンの住む国は、大公領と真王領とに別れ、そこでの政治のあり方と「闘蛇」と「王獣」は関わっており、エリンもまた国の政治に関わらざるを得なくなってくる。
国のあり方を丹念に描き、国の政治のあり方に個人の生き方が翻弄される様にリアリティを持たせる作者の力量は、「守り人&旅人シリーズ」でもすでに証明済みだが、既刊の『獣の奏者』でも裏切られることはなかった。

土曜日、都心まで外出する機会があり、帰り道書店に寄ったところ、新刊コーナーになんとその『獣の奏者』の続編となる『Ⅲ探求編』『Ⅳ完結編』が並べられていた。さらに既刊の『Ⅰ闘蛇編』『Ⅱ王獣編』が講談社文庫から文庫化され並んでいた。青い鳥文庫の4冊はいずれ手放せばいいと思い、新刊のハードカバー2冊 (『Ⅲ探求編』『Ⅳ完結編』)と文庫2冊(『Ⅰ闘蛇編』『Ⅱ王獣編』)を購入した。

獣の奏者 (3)探求編
獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (4)完結編
獣の奏者 (4)完結編

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

2冊で完結したはずの『獣の奏者』の続きを、なぜ書くことになったかについては、ハードカバーの『Ⅳ完結編』の巻末にさらっと、文庫版『Ⅱ王獣編』の巻末に詳しく書かれている。文庫版を参照すると

(1)2009年が100周年である講談社の編集者から新作執筆を依頼されたこと
(2)(同い年で)敬愛する作家佐藤多佳子が2冊の読者として「もっと、読みたい・・・…。この完璧な物語の完璧さが損なわれてもいいから」と書いているのを読んで、エリンをはじめ作中の人物たちが生きているのだと思い、と少し気持ちが動いたこと

そして決定打として、『獣の奏者』がこれも2009年の50周年を迎えるNHK教育テレビでアニメ化が決まったことをあげている。
アニメ化のため監督や脚本家とともに、自ら執筆した物語『獣の奏者』を解体し、組み立て直す作業に着手し、その過程で『獣の奏者』の世界がより深くまで見えてきて、作者としても続きを書きたいという思いが噴出し、1年半で沸きだし『Ⅲ探求編』『Ⅳ完結編』の2冊を一気に書き上げたと書かれている。

一度完結したはずの物語が、再び書き継がれるという点は再執筆までの期間の長さは異なるものの、ファンタジーの名作『ゲド戦記』シリーズを思い起こさせる。ゲド戦記は、主人公の魔法使いゲドの少年期、青年期、壮年期を描く『影との戦い』『こわれた指輪』『さいはての島へ』が1968年~1971年に書かれる。壮年のゲドが力を使い尽くしたところで、『さいはての島』は終わるのだが、その後1990年にゲドが故郷へ帰る『帰還』、さらに2001年に『さいはての島』でゲドと旅をした王子アレンを中心にした『アースシーの風』で、ゲドたちが生きるアースシーの世界が深く語られる。

『獣の奏者』の世界も、作者上橋菜穂子の作り出した世界であるが、すでに作者の手を離れ一つの世界として多くの人びとの脳裏の中で現実世界としてとらえられているということなのだろう。
作者は、

「物語としては完結しているのに、この先を知りたいという読者の声が絶え間なく届くのは、エリンたちが物語の中で「生きてしまった」からなのかもしれない。エリンが、(中略)その後どう生きたのか、それを知りたいのかもしれない、そして、それを世に送り出せるのは私だけなのだと思ったとき、「エリンのその後」を書いてみようか、という思いが、頭をもたげてきたのでした。」(講談社文庫『獣の奏者 Ⅱ王獣編』462ページ)

と書いている。

すぐれたファンタジーといものは、作者さえ世界の観察者、語り手に換えてしまうのかもしれない。
再び『獣の奏者』の世界に浸れることを楽しんで読みたいと思う。

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2009年8月13日 (木)

「ふみの日」の切手の題材が「百人一首」だった

今日、たまたま家の近くの郵便局に立ち寄ったら、最近発行された記念切手や特殊切手が並んでいる中に、7月23日に発行された「ふみの日」の切手があった。この間、競技かるたをテーマにした漫画「ちはやふる」について書いたが、今年の「ふみの日」の切手は百人一首が題材だった。百首の中から五首を選び、江戸時代の金色の光琳かるたのデザインを基に切手化し、はがき用の50円切手と封書用の80円切手が作られていた。

Fuminohohi1 Fuminohi2

7月23日は、文月(ふみつき)の23(ふみ)の日ということで、昭和54年(1979年)に旧郵政省は手紙離れに歯止めをかけようと考えたのか、「ふみの日」の機会の手紙を書くように毎年キャンペーンを始めた。そして毎年、ふみの日時点のはがき料金と封書料金の「ふみの日」切手を発行してきた。

小学生時代に切手収集を趣味にし、手紙を書くことも嫌いではなかった私は、趣味としての切手収集をやめたあとも、手紙を出すときは、いつでもどこでも手に入る味気ない普通切手よりも、少し大きめでデザインも凝っている記念切手を貼るようにしていた。「ふみの日」の切手のデザインも毎年気をつけてみていたが、この10年ほどは、電子メール中心の世の中になって、年賀状と懸賞応募以外、手紙やはがきを書くことがほとんどなくなってしまったこと、旧郵政省・総務省、郵政公社、郵便事業会社との変革の中で、切手作りのスタンスも切手という媒体を通じて日本の文化や自然を紹介するといった方向から、売れれば何でもいいと方向へ変化したように思え、あまり切手に関心もなくなっていた。

そんな中で、郵便局で見た「百人一首」をテーマにした「ふみの日」の切手は、「ちはやふる」を読んだあとでもあり、妙に新鮮な感じがした。

よく調べると、「ふみの日」の切手で「百人一首」を取り上げたのは、2006年からで今年で4年目になるようだ。毎年、春・夏・秋・冬・恋の5首をを取り上げ切手にするということのようだが、「源氏物語1000年」の昨年は源氏物語にちなむ5人の歌を取り上げたとのこと。

郵政公社・郵便事業会社もなかなか気の利いたことをすると思ったが、とはいえ、この「ふみの日」の切手を見て、手紙を書こうという人が増えるかと言えば、それのは難しいだろう。単純計算すれば、毎年5首ずつ切手にしても、20年間「百人一首」で「ふみの日」の切手を出し続けることができることのなるが、「ふみの日」の企画そのものが2025年まで続くかどうかは別問題かもしれない。

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2009年8月10日 (月)

第22期竜王戦決勝トーナメント準決勝深浦康市王位vs久保利明棋王戦は深浦王位が勝って、森内俊之九段との挑戦者決定三番勝負に進出

前期第21期に5期連続竜王在位により初代の永世竜王の資格を得た渡辺明竜王への挑戦者を決める第22期竜王戦の決勝トーナメントも大詰め。すでに、羽生善治名人を破って、森内俊之九段が挑戦者決定三番勝負に名乗りを上げた。
今日(2009年8月10日)は、もう一人の三番勝負進出を争う準決勝2局目、深浦康市王位と久保利明王位というタイトルホルダーの戦いである。

振り駒で、深浦王位が先手。後手となった振り飛車党の久保棋王は、中飛車に構える。深浦王位は、左右の銀が▲4六銀、▲6六銀と前戦に繰り出し、5筋を守るとともに、▲4六の銀を3筋、2筋への展開し、2筋・3筋の突破を目指す。久保棋王は、5筋の歩を伸ば
久保棋王から角交換を行って、お互いに角を持ち合い、王手飛車狙いを秘めて飛車成りで竜を作る。
お互い玉の守りを固める前に、大駒が飛び交う戦いが始まった。久保棋王からは、途中、王手飛車が放たれたが、駒の交換ではさして駒得にならず、大駒は捌いたものの、自玉も薄い。
深浦王位側は、久保王位を攻めを受けつつ、角2枚と飛車をうまく使い、久保玉の照準を合わせ攻勢に転じた。最後は2枚を角を惜しげもなく切り、久保棋王を受けなしに追い込む。久保棋王は、2度めの王手飛車を放つも、深浦玉には詰みがなく、飛車(竜)を取っても、自玉を詰まされため、久保棋王の投了となった。

第22期竜王戦決勝トーナメント 深浦康市王位対久保利明棋王戦の棋譜

これで、深浦王位が挑戦者決定三番勝負進出を決め、森内九段と戦うことになった。深浦王位は、初の挑戦者決定三番勝負進出。勝って挑戦者となれば、当然、初挑戦となる。
森内九段は、2003年の第16期竜王戦以来2回めの挑戦者決定三番勝負進出。その時は、中原誠永世十段を破り、挑戦者となり七番勝負でも当時の羽生竜王に4連勝し、初の竜王位を獲得した。

森内vs深浦の対戦成績は、2001年度以降でみると10戦で森内6勝-深浦4勝である。
深浦王位とっては、1勝3敗とカド番に追い込まれている王位戦の第5局(8月20・21日)を控えた8月17日に三番勝負の第1戦を戦うことになる。この竜王戦挑戦者決定三番勝負と王位戦七番勝負の後半戦を同時並行で戦うことが、吉と出るか凶と出るのか、どちらだろうか。

また、これまで竜王戦では、ランキング戦1組優勝者は、挑戦者になれないというジンクスがあるが、今回深浦王位がそれを覆すことができるかも、興味のあるところだ。

一方、渡辺明竜王の2人との対戦成績は、2001年度以降見ると、対森内戦が9勝9敗と拮抗しているのに対し、対深浦戦は2勝7敗とやや分が悪い。
ファンから見れば、森内九段が挑戦者となれば、自らの2004年の第17期竜王戦での対渡辺戦での失冠以来、防衛を続けて永世竜王となった渡辺竜王から竜王位を奪回し、無冠返上がなるかが見所になる。
深浦王位が挑戦者となれば、初のタイトル戦での戦いとなる、ワンサイドの戦績となている深浦王位との防衛戦を、5連覇を続けてきた渡辺竜王がどう戦うのかが見所となるだろう。

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2009年8月 9日 (日)

競技かるたを題材にした青春マンガ『ちはやふる』(末次由紀著)1巻~5巻を読了

歌人の松村由利子さんのブログの8月7日の記事で紹介されていた競技かるたを題材にしたマンガ『ちはやふる』が面白そうだったので、現在刊行されている5巻までの5冊を記事を読んだ昨日(8月8日)、すぐにアマゾンで注文したら、なんと今日(8月9日)の昼過ぎには我が家に届いた。(さすが、アマゾンである)

さっそく、1巻から読み出し、5巻まであっという間に読み終わってしまった。東京の小学校6年生の綾瀬千早(ちはや)が、同じクラスの転校生綿谷新(あらた)から、百人一首で行う競技かるたの楽しさを教わるところから物語は始まる。
それまで、ミスコンテストで上位入賞する美人の姉千歳だけが自慢だった千早は、「お姉ちゃんがいつか日本一になるのがあたしの夢なんだ!」と新に語るが、新から「ほんなのは、夢とはいわんとよ。自分のことでないと夢にしたらあかん」と一蹴され、彼が、競技かるたで日本一を目指していることを聞く。そこに千早にほのかに思いを寄せている(と思われる)クラス一の秀才真島太一が絡み、物語は進む。3人で競技かるたを始め、かるたのおもしろさに目覚めた千早は3人でずっとかるたをやりたいと願うが、超難関の私立中学に合格した太一はかるたをやめると言い、新は祖父の介護のため故郷福井に戻ることになって、千早は「一人になるんならかるたなんか楽しくない」と、3人で出場するはずだったかるた大会に出ないと言い出す。新と太一の気遣いで、大会会場に千早が姿を見せたところで、1巻が終わる。
その後、2巻では、高校生となった千早が、かるた部を作ろうと、仲間集めに奔走し、太一と再会、さらに太一を含め5人の個性あるメンバーと都大会を目指すところなどは、スポーツマンガの趣である。

ちはやふる (1)

ちはやふる (2)

ちはやふる (3)

読んでいて、先月文庫化された、高校の陸上部での400mリレーに青春を賭ける物語、佐藤多佳子著の『一瞬の風になれ』を思い出した。
『一瞬の風になれ』では、主人公新二はサッカー少年だが、Jリーグからスカウトされる兄の前には、才能の差は明らか。両親も兄の活躍に一喜一憂する。そこ新二を高校で、陸上部に誘ったのが、幼なじみの連(れん)である。物語は、個性的な先生、先輩、後輩、他校のライバル選手などの中で、新二と連がスプリンターとして、成長していく。
『ちはやふる』でも千早の両親は、姉の千歳中心の生活で、千早はおまけのような存在。そこに「新」という触媒のような存在が登場し、「千早」の人生がすこしずつ変わっていく。

『ちはやふる』4・5巻では、これから千早の目標となりライバルとなるであろう高校生クィーン若宮詩暢が登場、千早との初対戦も見られる。故郷に戻った後、一度は、かるたから離れた新がどのような形でかるたの世界に復帰するのかも、気になるところ。
さらに、高校生になり姉をも上回る長身の美女となった千早と多感な年頃の太一や新がどう絡んでいくのかという恋愛マンガ的な展開もありそうである。
まだまだ、読者を引きつけるストーリー展開になりそうで楽しみである。

ちはやふる (4)

ちはやふる (5)

この『ちはやふる』は、2009年3月に第2回マンガ大賞に選ばれた作品である。授賞式の様子を伝える「コミックナタリー」というウェブサイトの記事によれば、作者(末次由紀氏)は出席を辞退し、代理として講談社の担当編集者坪田絵美氏がトロフィーを受け取ったという。さらに、記事は次のように伝えている。 

坪田氏自身がA級のかるた競技者で、大学2年生のときに全国2位の成績を残していること、講談社の面接試験では「かるたマンガを作りたい」と回答して入社したことを明かした。
また、かるたマンガのアイデアを持ちかけられた末次は、すぐさま単語帳を用意して1週間後には百人一首を暗記しており、1カ月後には畳敷きの部屋を借りてかるたを実践していたという。坪田氏いわく「いまは相当取れるんじゃないかな」。
末次の取材熱心さにも触れ、連載当初は毎週のようにかるた大会に出かけたこと、昨年の夏には近江神宮での全国高校かるた選手権を取材し、名人戦・クイーン戦もすでに取材済みであることを明かした。現場での末次は、多彩なアングルで写真を撮りたいと思うあまり、会場内のあちこちで立ったりしゃがんだり、やや浮き気味なほどの熱意と愛着だという。
記者から作者の授賞式欠席について質問されると、末次の言葉として「過去に犯した間違いというものがあり、自分はまだこういう場に出て行けるような人間ではない。一生懸命マンガを描いていくことでしか恩返しはできない」という考えを伝えた。タブー視されるかと思われた過去のトレース事件に自ら触れた真摯な姿勢に、会場からは感嘆の声が漏れた。
(コミックナタリー:2009年3月24日記事:マンガ大賞2009発表!大賞は末次「ちはやふる」)

ここで触れられている過去のトレース事件とは、2005年10月に末次氏の作品『エデンの花』などで、井上雄彦氏の『スラムダンク』『リアル』などから、描写を盗用したのではないかとネット等で読者からの指摘があり、本人もその事実を求め、当時の連載は中止、1992年のデビュー以来の既刊の全作品が回収、絶版とされた事件である。以来、漫画家活動を休止していたが、2007年に活動を再開。いくつかの短編を発表後、『ちはやふる』は本格的な連載作品への復帰第1号であった。

「ちはやふる」第1巻のカバーには

「ちはやふる」は連載作品です。連載でまんがを描けることがどれくらい楽しくて幸せなことか、文章ではうまく伝えられそうにありません。まんがで伝わることを願っています。さあ、スタートです。

この作品から伝わってくる何とも表現しがたい情熱のようなものは、競技かるたのすばらしさを伝えたいという編集者の熱い思いと、過去の過ちを償う連載復活のチャンスを何としても活かしたいという作者の思いが結実した作品なのであろう。
その思いが、「まんが大賞」の選者に伝わった結果の大賞受賞だったのだろう。

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2009年8月 8日 (土)

上橋菜穂子が語る「プロフェッショナルの魅力」(文庫版『神の守り人 下-帰還編-』あとがきから)

夏休みシーズンを狙ってか、しばらく出版されていなかった新潮文庫版の上橋菜穂子「守り人&旅人シリーズ」の第5作・第6作にあたる『神の守り人 上-来訪編-』と『神の守り人 下-帰還編-』が、新潮文庫の2009年8月の新作のラインナップに加わった。

神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)

神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)

結果的に10作の及ぶ大河物語となった「守り人&旅人シリーズ」の折り返しとなる『神の守り人』上下巻は、主要な登場人物である女用心棒のバルサや皇太子チャグムが暮らす「新ヨゴ皇国」に隣接し、今後の物語の展開の中でも大きな役割を果たす「ロタ王国」が舞台である。ここでは、あらすじを述べることが目的ではないので、そちらに関心のある方は、私が昨年(2008年)2月に、偕成社の軽装版『神の守り人』上下巻を読んだ時に書いた記事を参照いただければと思う。(2008年2月14日:上橋菜穂子著『神の守り人(上)来訪編』、『神の守り人(下)期帰還編』を読み終わる

ここで紹介したいのは、今回の文庫用に書かれた著者上橋菜穂子さんの「文庫版あとがき」である。「プロフェッショナルの魅力」と題されたあとがきは次のようなものである。

著者は自らが作り上げた「守り人」シリーズの主人公バルサを心底好きだとと語り、その魅力の核は、彼女がプロフェッショナルであることと続く。そして、『精霊の守り人』、『獣の奏者』が相次いでアニメ化されたことで、著者は様々な分野のプロフェッショナルと仕事をする機会を得たとし、上橋流プロフェッショナル論が開陳される。

プロになるということは、「他者から頼られるようになる」ということを意味します。この人に任せておけば大丈夫、と全幅の信頼を寄せられ、それに応えて仕事を成し遂げねければならない。
全幅の信頼を受けるというのは、恐ろしいことです。
完全な人間などいませんし、プロでも失敗することはあるでしょう。それに、物事には不測の事態はつきものですから、知識や能力に加えて、どんな事態にも対応できる柔軟性が必要で、さらには仕事の総体という「構造物」の屋台骨を支える覚悟がなければ務まりません。
そういう修羅場をいく度も踏んでいくうちに、責任を負うのを当然のこととして、どんな状況になっても立っていいられるようになっていくのではないでしょうか。そうやって仕事に磨かれ、自分に出来ることと出来ないことを悟るようになった人は、甘い幻想に逃げることをせずに、淡々と、自分が出来ることを成し遂げていけるのではないかと思うのです。
プロであるという自意識が過剰になり、己の物差しを過信してしまうとかえって視野が狭くなってしまうことがありますが、多くの経験をし、「過信の怖さ」を骨身に沁みて知っている人には静かな謙虚さがあって、私はそういう人に強い魅力を感じるのです(新潮文庫版『神の守り人 下 -帰還編-』319~320ページ)

著者の上橋さん自身、物語作りの プロフェッショナルだと思うが、プロフェッショナルが見たプロフェッショナルの姿といえよう。
このようなプロフェッショナルに一歩でも近づきたいものである。

このような「あとがき」は、やはり軽装版には書かれないだろう。結局、軽装版と文庫版の2種類の「守り人&旅人シリーズ」を揃えることになりそうだ。

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2009年8月 7日 (金)

第22期竜王戦決勝トーナメント準決勝、99回目の羽生善治名人(四冠)vs森内俊之九段戦は森内九段が勝ち、挑戦者決定三番勝負に進出

10月から始まる第22期竜王戦七番勝負で、渡辺明竜王への挑戦者を決める決勝トーナメントも羽生善治名人(四冠)、森内俊之九段、深浦康市王位、久保利明棋王の4人に絞られた。
今日(2009年8月7日)が、準決勝1局目の羽生名人vs森内九段戦。週明けの8月10日に、2局目深浦王位vs久保棋王戦が行われる。

羽生vs森内戦はこれまで98戦(羽生55勝、森内43勝)。99回目の戦いとなる今日は、振り駒で森内九段の先手。羽生名人が角交換に出て、後手の「一手損角換わり」に。
森内九段は、2筋の飛車先の歩を▲2五歩と伸ばし▲2六銀と銀を出て棒銀に。後手の△1四歩の受けに▲1六歩と応じ、さらに▲1五歩と開戦。そこから銀を捨てて、1筋、2筋を突破、羽生名人が森内陣の飛車を取る間に、羽生陣の金銀を剥がして、飛車と金銀香交換に持ち込み、馬、と金、成香で羽生陣に攻め込んだ。羽生名人も、竜、馬、と金と攻めるが、自陣の飛車が働いていない、玉の守りに金が一枚少ない分、羽生名人が苦しい。さらに森内九段は、羽生陣の飛車もぎ取り、王手に打ち込む。
その後、羽生名人の反撃もあったが、後からあらためて眺めると、森内九段の想定内だったのではないかと思える。羽生名人の反撃を受けきって、再度、森内九段が自陣に戻っていた羽生名人の竜と羽生玉にほど近い桂馬の両取りに▲4五角と打ったところで、羽生名人の投了となった。

第22期竜王戦決勝トーナメント羽生善治名人対森内俊之九段戦の棋譜

これで2人の対戦成績は、99戦で羽生55勝、森内44勝となった記念すべき100戦目はいつになるのだろうか。

森内九段は、挑戦者決定三番勝負に駒を進めた。森内九段の三番勝負の相手は、深浦王位になるのか、久保棋王になるのか。さらに、羽生名人が敗退した後、挑戦者に名乗りをあげるのは誰なのか、いよいよ竜王戦の決勝トーナメントも大詰めである。

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2009年8月 5日 (水)

将棋の第50期王位戦七番勝負第4局は、深浦康市王位が故郷長崎県佐世保市で挑戦者木村一基八段を破り、タイトル防衛にむけようやく反撃ののろし

挑戦者木村一基八段が初戦から3連勝と一気にタイトル奪取に王手をかけた第50期王位戦七番勝負。第4局は、深浦康市王位の故郷長崎県佐世保市で8月4日・5日にわたり行われた。

木村八段の先手で、戦型は相矢倉の本格派の戦いに。さらに木村八段が矢倉から穴熊へと守りを固めようと玉側の香車を上がる。しかし、深浦陣に隙ありと見たのか、穴熊の完成前に戦端を開く。一方の深浦王位は、矢倉囲いの要の銀を相手の攻めに呼応して△3三銀の位置から△2四銀、さらに△1三銀と移動。さらに△1二香と、こちらも穴熊へと守りを固める姿勢を見せる。本格開戦の前に、△1一玉、さらに△2二玉と穴熊に潜り込むことに成功。香車の上に銀が乗るという、縦からの攻めにも強い穴熊が完成した。

一方、木村八段は自陣の穴熊を完成させるより手番を確保して先に攻めることを選択、駒損(桂馬)を覚悟で飛車交換に出て、手にした飛車をすぐ深浦陣に打ちこんだ。しかし、すぐ飛車を打ち返されて、飛車交換。結局、堅陣深浦穴熊の前に、持ち駒にした飛車を生かし切れず、逆に攻めに手間取る間に、深浦王位から飛車、角(馬)の大駒に、香車、銀、桂馬を織り交ぜた自玉にカウンター攻撃をかけられ、あっという間に投了となった。

木村八段の側も、長期戦覚悟で穴熊に組み、相穴熊の戦いになっていれば、別の展開に成っていただろう。タイトル奪取がちらついて先を急いだのか、木村八段の攻めに無理があったような気がする。
今回も、先に攻めた方が攻めきれず、相手の逆襲に負かされるという結果になった。

これで、深浦王位はこの七番勝負初勝利で1勝3敗。まだカド番は続く。第5局は8月20日・21日に四国・徳島で行われる。第5局も勝てば、第48期・49期と羽生四冠と死闘を繰り広げた、神奈川県秦野市の「陣屋」が第6局、第7局の舞台となる。

木村八段は王位戦挑戦を決めた6月は2敗のあと、棋聖戦での羽生四冠からの2勝も含め5連勝と好調だったが、7月以降この第4局も前まで、王位戦での対深浦王位戦3勝以外は、棋聖戦で羽生四冠に2敗、日本シリーズで丸山九段、ネット将棋最強戦決勝で山崎七段にそれぞれ敗れており、これまでの勢いにブレーキがかかった感じもある。
一方の深浦王位が5月19日以降、この第4局の前まで12戦して負けたのは王位戦での対木村戦3敗だけである。勝ち星の中には、竜王戦ランキング戦1組決勝での羽生四冠、日本シリーズでの鈴木大介八段、佐藤康光九段、銀河戦での久保棋王等トップクラスの棋士も含まれており、対木村戦以外は好調を維持している。

この第4局の深浦王位勝利で、この七番勝負の潮目を少し変わったのかもしれない。昨年の渡辺竜王に続き、深浦王位が七番勝負のタイトル戦での3連敗4連勝を記録する史上2人目の棋士になることになるのだろうか。

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2009年8月 4日 (火)

体調やや不良と体重の増加

仕事がひと区切りついてほっとしたのか、やや体調不良。ようやく、来週から夏休みがとれるというのに、寝込んだりしないように気をつけないといけない。

併せて少々油断したいたせいか、体重も増加ぎみ。レッドゾーンの70kgに近づいている。先週1年ぶりの健康診断だったが、1年前より2kg以上体重が増えている。どこかで、歯止めをかけないと。

課題の多い夏休みになりそうだ。

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2009年8月 3日 (月)

仕事がひと区切りつく

現在の私の仕事は、季節労働者的なところがあって、特に6月~7月が忙しい。加えて、今年から仕事のやり方を少し変えて、4~5月に新しいプロジェクトが入った。
2月まで、これも去年の新規プロジェクトがあり、3月新年度のチームの計画を立てるので少し時間があったが、4月からは案件が続いた。今日、続いてきたいくつかの案件の最後の部内での報告が終わり、ひと区切りがついた。

他チームでは、すでに夏休みを取っている人もいるが、5人で構成される私のチームは、今週いっぱいこれまでの案件の残務整理をして、来週から順次休みを取ることになる。

私も来週から、少し長めの休暇を取ることにしている。最近、またいろいろな本を読んだのだが、腰を落ち着けてブログで紹介するまでに至っていない。考える時間が出来たら、、本を読むことと、内容のよいものについては、紹介もしていきたい。

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2009年8月 2日 (日)

王位戦挑戦者木村一基八段と王座戦挑戦者山崎隆之七段の対決となった第3回ネット将棋最強戦は山崎隆之七段に軍配

4月から始まったタイトルホルダーや昨年の棋戦優勝者などトッププロ16人によるネット将棋最強戦も、いよいよ決勝戦。
通常の対局は、それぞれ各棋士の自宅や東西の将棋会館などのパソコンを通じて対戦が行われるが、決勝は特別協賛の大和証券の本社ビルで行われる。

正式な16名の選出基準は、毎年の1月1日とし

1.前期の最強戦ベスト4以上
2.タイトル保持者
3.公式棋戦優勝者
4.前年1月~12月 賞金ランキング上位者
前項1)~4)の順番に16名の棋士を選抜する。

となっている。今回は以下の16名が選出された。
1.前回ベスト4~渡辺明竜王(優勝)、鈴木大介八段(準優勝)、郷田真隆九段、丸山忠久九段
2.タイトル保持者~羽生善治名人(四冠)、深浦康市王位、佐藤康光棋王
3.公式戦優勝~行方尚史八段(朝日杯オープン)、森下卓九段(日本シリーズ)、佐藤天彦四段(新人王戦)
4.賞金ランキング上位~森内俊之九段(4位)、木村一基八段(6位)、久保利明八段(8位)、谷川浩司九段(13位)、三浦弘行八段(14位)、山崎隆之七段(15位)

賞金ランキングは残酷でもあり、順位戦A級に在籍で過去2回連続出場を果たしてきた藤井猛九段が選から漏れている。決勝に残った木村八段と山崎七段はいずれも賞金ランキング枠での出場。山崎七段はいわば最後の1枠に滑り込んでの初出場だった。

木村八段は、行方八段、渡辺竜王、森内九段を破っての決勝進出。山崎七段は羽生名人、鈴木八段、久保棋王を破っての決勝進出である。現在、王位戦七番勝負に挑戦中の木村八段と、9月からの王座戦五番勝負で挑戦者となった山崎七段が勝ち残ったということは、この2人が好調であることの表しているといえるだろう。

先手木村八段、後手山崎七段となった決勝の将棋は、山崎七段が角交換振り飛車を選択。木村八段が先攻して山崎陣に攻め込み、先手優勢と言われていたが、山崎七段が木村陣の3七と2七に角を並べて打つという奇手も飛び出し、その数手後の木村八段の応手で攻め合いを選択せず守りを固めたことが、疑問手だったようで、逆転で山崎七段のペースとなったようだ。
山崎七段には、これまで、新人王戦2回とNHK杯1回の優勝実績があるが、選りすぐりのトップ棋士参加の最強戦での優勝は、17連覇で鉄壁の羽生善治王座への挑戦への勢いをつけるのに、よい材料となったに違いない。

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2009年8月 1日 (土)

第41回社会保険労務士試験の受験票届く

今日(2009年8月1日)、外出から家に戻ると、社会保険労務士試験の受験票が届いていた。以前にこのブログでも書いたとおり、受験申し込みの締め切りが、5月31日。30日が土曜日、31日が日曜日で、実質的な締め切りは5月29日(金)だった。

試験センター事務局は、職場から近いところにあるので、持ち込みが一番安全だったのだが、一時同居していた母を実家に連れて帰るなど、ギリギリまで何かと忙しく、添付が求められていた大学を卒業した証明書は、卒業証書を縮小コピーするしか選択肢がなくなっていた。(大学に卒業証明書の発行を依頼していては、もう間に合わない時期だった)。ようやく受験の申込書類の記入を終え、5月29日(金)、朝、通勤途上で証明写真を撮り、日中、受験料を職場近くの郵便局で振込み、仕事が終わって、A3サイズを上回る書類の縮小コピーができる上野のキンコーズのコピー機で、卒業証書のコピーをし、受験申込書類一式を封詰めした配達証明郵便を夜の上野郵便局に持ち込み、なんとか当日消印有効のラインに滑り込んだ。(2009年5月29日記事:社会保険労務士試験の申し込み、滑り込む

しかし、8月23日(日)の試験日が近づき、残り1ヵ月を切っても、まだ受験票が届かない。郵便局には持ち込んだものの、郵便事故で試験センター事務局には届いていないのではないかと心配になっていた。試験実施月の初日8月1日は、受験票の送付のタイミングとしてはひとつの区切りなので、この週末に届かなければ、問い合わせをしようと思っていたところだった。

まずは、一安心だが、受験のための勉強はまったく手つかず。母親を実家に送り届けたあとは、結構、仕事が忙しい時期になり、社会保険労務士試験の膨大は試験範囲はまったく手つかずである。

今年は、例年をより長い夏休みがとれる予定なので、そこで高3の次女、中3の長男と一緒に受験勉強をしなくてはならない。

まず、無理だとは思うが、やれるところまでやってみるしかない。

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