『獣の奏者』新聞全面広告での松田哲夫氏のコメント
今朝の新聞に『獣の奏者Ⅲ探求編』『同Ⅳ完結編』をメインにした『獣の奏者』シリーズのカラー印刷の全面広告が掲載された。
版元である講談社が100周年の記念出版作として、本作品をより多くの人に読んでほしいという意気込みが感じられる。
広告には、作者や以前紹介した作家佐藤多佳子のコメントが書かれているが、その中にTBSの「王様のブランチ」で「松チョイ」という書評のコーナーを持つ松田哲夫氏のコメントも載せられていた。(前作の『獣の奏者Ⅰ闘蛇編』『同Ⅱ王獣編』も出版当時同コーナーで取り上げられたことも、前作ヒットの一因だろう。)
松田氏の推薦のコメントは
「これは、いまを生きるすべての人びとに向かって、声高ではないが鮮烈なメッセージを発している物語なのだ。世界ファンタジー史上に残る傑作ではないだろうか。」
やはり、多くの本を読み込んでいる松田氏にとっも、『獣の奏者Ⅲ探求編』『同Ⅳ完結編』の伝えようとするメッセージ性は印象に残るものであったのだろう。
作者の発するメッセージについて、老若男女それぞれの立場で、それぞれの受け止め方、読み方がある作品だと思う。
読後の印象に強さから考えると、今年度の本屋大賞の有力候補だと思うし、「直木賞」など文学作品に贈られる有力な賞を受賞してもおかしくない作品だと思う。一人でも多くの人に読んでほしい作品である。
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