「ふみの日」の切手の題材が「百人一首」だった
今日、たまたま家の近くの郵便局に立ち寄ったら、最近発行された記念切手や特殊切手が並んでいる中に、7月23日に発行された「ふみの日」の切手があった。この間、競技かるたをテーマにした漫画「ちはやふる」について書いたが、今年の「ふみの日」の切手は百人一首が題材だった。百首の中から五首を選び、江戸時代の金色の光琳かるたのデザインを基に切手化し、はがき用の50円切手と封書用の80円切手が作られていた。
7月23日は、文月(ふみつき)の23(ふみ)の日ということで、昭和54年(1979年)に旧郵政省は手紙離れに歯止めをかけようと考えたのか、「ふみの日」の機会の手紙を書くように毎年キャンペーンを始めた。そして毎年、ふみの日時点のはがき料金と封書料金の「ふみの日」切手を発行してきた。
小学生時代に切手収集を趣味にし、手紙を書くことも嫌いではなかった私は、趣味としての切手収集をやめたあとも、手紙を出すときは、いつでもどこでも手に入る味気ない普通切手よりも、少し大きめでデザインも凝っている記念切手を貼るようにしていた。「ふみの日」の切手のデザインも毎年気をつけてみていたが、この10年ほどは、電子メール中心の世の中になって、年賀状と懸賞応募以外、手紙やはがきを書くことがほとんどなくなってしまったこと、旧郵政省・総務省、郵政公社、郵便事業会社との変革の中で、切手作りのスタンスも切手という媒体を通じて日本の文化や自然を紹介するといった方向から、売れれば何でもいいと方向へ変化したように思え、あまり切手に関心もなくなっていた。
そんな中で、郵便局で見た「百人一首」をテーマにした「ふみの日」の切手は、「ちはやふる」を読んだあとでもあり、妙に新鮮な感じがした。
よく調べると、「ふみの日」の切手で「百人一首」を取り上げたのは、2006年からで今年で4年目になるようだ。毎年、春・夏・秋・冬・恋の5首をを取り上げ切手にするということのようだが、「源氏物語1000年」の昨年は源氏物語にちなむ5人の歌を取り上げたとのこと。
郵政公社・郵便事業会社もなかなか気の利いたことをすると思ったが、とはいえ、この「ふみの日」の切手を見て、手紙を書こうという人が増えるかと言えば、それのは難しいだろう。単純計算すれば、毎年5首ずつ切手にしても、20年間「百人一首」で「ふみの日」の切手を出し続けることができることのなるが、「ふみの日」の企画そのものが2025年まで続くかどうかは別問題かもしれない。
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