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2009年9月12日 (土)

第22期竜王戦挑戦者決定戦第3局は森内俊之九段が深浦康市王位を破り挑戦権獲得、竜王位奪還に向け始動

昨日(2009年9月11日)は、将棋の第22期竜王戦七番勝負での渡辺明竜王への挑戦者を決める挑戦者決定三番勝負の第3局。第1局深浦、第2局森内と勝って1勝1敗で迎えたこの第3局の勝者が挑戦者となる。

昨年(2008年)6月の名人失冠以来、タイトル戦からも遠のいていた森内俊之九段。第18世名人の有資格者としては、早く無冠を返上し、永世名人にふさわしいタイトルがほしいところ。現在、将棋連盟で最高位にランクされる竜王位は申し分のないタイトルだろう。まして現在のタイトルホルダーは、5年前の2004年第17期竜王戦で自分から竜王位を奪った渡辺明竜王である。この間、渡辺竜王は次々と登場する挑戦者を退け5連覇を果たし、初の永世竜王の資格を手にした。森内九段として、竜王戦七番勝負の舞台で再び相まみえ、自らの力でタイトルを取り返し、リベンジを果たすことは望むところであろう。

一方の深浦康市王位にとっても、この一番に勝って竜王位挑戦を決め、返す刀で月末の王位戦七番勝負の最終第7局でも勝って、王位3連覇、王位のタイトルホルダーとして竜王戦に乗り込み、で対戦成績では分のいい渡辺竜王から竜王タイトルも奪い、自身初の二冠を実現したい。また過去21年の竜王戦の歴史の中でランキング戦1組優勝者は挑戦者になれないというジンクスに、今期の1組優勝者である自分が挑戦者になることで終止符を打つこともできる。

後手となった深浦王位から角交換を行う角換わりの展開となりの38手目の時点で先後同型となった。そこから先手森内九段が攻めに出る。48手目の後手の深浦王位の△6三金との新手が登場したが、森内九段の攻めは続き、深浦陣をどんどん崩していく。
深浦玉は自陣を脱し、森内陣に入玉するまで逃げるが、最後は森内九段の上下からの挟撃に追い詰められ、投了となった。

第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局 深浦王位対森内九段の棋譜

これで渡辺明竜王への挑戦者は森内俊之九段に決まった。森内九段が竜王位を奪われた5年前、挑戦者となった渡辺明現竜王は、将来を嘱望される若手のホープではあったが、前年の第51期王座戦で羽生王座を苦しめたとはいえ、順位戦ではC級1組の在籍する五段の棋士に過ぎなかった。
当時の森内竜王が若い挑戦者を前に油断があったとは思わないが、奨励会時代から戦いを繰り返してきた同世代の棋士たちと比べれば、渡辺五段に関する情報が不足していた点は否めないだろう。
5年間、相手は竜王位防衛を続け、段位は九段まで昇段、順位戦もA級目前のB級1組まで駆け上がってきた。
森内九段は緻密に相手を分析し、作戦を立て戦いに臨むことと言われており、事前に対戦相手とスケジュールが決まる順位戦では高い勝率を残している。挑戦が決まった直後のインタビューには「終わったばかりで実感がありませんが…(七番勝負まで)時間があるので、しっかりと調整したいと思います」とコメントしている。昨年の羽生名人を挑戦者に迎えた七番勝負とはまた趣の違った竜王戦七番勝負が見られることになるだろう。

渡辺竜王vs森内九段の対戦成績は過去9勝9敗。渡辺竜王がどのように受けて立つかと合わせ、興味深い第22期竜王戦七番勝負は1ヵ月後の2009年10月14・15日の比叡山延暦寺での第1局で幕を開ける。

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