第50期王位戦七番勝負第6局、深浦康市王位が挑戦者木村一基八段を破り3連敗後の3連勝で最終局に王位 3連覇を目指す
昨日(2009年9月8日)から始まった第50期王位戦七番勝負第6局、今日2日目をむかえた。挑戦者木村一基八段の前に3敗を喫した深浦王位。故郷佐世保での第4局から2連勝し、過去2年羽生善治王位・挑戦者と死闘を繰り広げた、神奈川県秦野市の陣屋に戻ってきた。しかしすでに3敗している深浦王位はもう負ける訳にはいかない。
相矢倉で始まった第6局は、後手の深浦王位がすでに矢倉囲いに入城していた木村八段の玉に対する9筋からの端攻めで開戦。桂馬、香車、角、飛車を動員し、9筋からの突破に成功し、木村八段の矢倉城は跡形もなく破壊された。
一方、木村八段を深浦王位の攻めの合間に深浦陣に角を成り込み、深浦王位の猛攻に耐えつつ反攻の機会をうかがい、王位の一瞬の隙をつき反撃に転じた。深浦玉の守りもほとんどはがされ、深浦玉は単騎で木村八段の攻めを凌ぐ。木村八段の攻めはあと1枚足りない。
再び手番を握った深浦王位は、一気に切った。
これで深浦王位は3連敗後の3連勝で、とうとう戦績をタイに持ち込んだ。タイトルの行方を決める最終第7局は、 9月29日・30日の両日、第6局と同じ「陣屋」で行われる。7月半ばから始まった王位戦七番勝負も2ヵ月半の長い戦いの結末を迎える。
その間、深浦王位はもう一つの大一番である第22期竜王戦の挑戦者を決める挑戦者決定戦第3局を戦う。
竜王戦の挑戦者と王位タイトル防衛の両方を手にすることができるか。深浦王位の棋士人生の中でも、おそらく最も重要な意味を持つかもしれない3週間が始まる。
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