将棋第68期A級順位戦7回戦、郷田真隆九段vs木村一基八段戦は郷田九段が勝ってA級残級を決め、プレーオフでの名人挑戦にも望みを繋ぐ
2010年を迎え、羽生名人への挑戦権を争う第68期A級順位戦も7回戦を迎えた。すでに、1月8日に佐藤康光九段(勝ち、1勝6敗)vs森内俊之九段(負け、4勝3敗)戦、三浦弘行八段(勝ち、5勝2敗)vs高橋道雄九段(負け、4勝3敗)戦、1月12日に谷川浩司九段(負け、5勝2敗)vs藤井猛九段(勝ち、2勝5敗)が終わり、今日(2009年1月14日)は、ここまで3勝3敗の4人が激突する。郷田真隆九段vs木村一基八段戦が東京で、井上慶太八段vs丸山忠久九段戦が大阪で行われる。
すでに終った7回戦の3局で1敗の谷川九段が敗れ、1敗棋士がいなくなり、名人挑戦者レースが混戦模様と成ってきたことに加え、成績が下位の佐藤九段、藤井九段が揃って勝ち、降級争いも混沌としてきたため、今日の2局で勝って4勝3敗とした棋士は、挑戦者レースに踏みとどまる事になるし、負けて3勝4敗となった棋士は自分の今期のA級での順位(序列)と今後の成績次第では、降級争いをすることになる。まさに、今日の勝負が天国と地獄を分ける。
まず、大阪の井上八段vs丸山九段戦が丸山九段の勝利で終了。相矢倉の駒組みから、駒損覚悟で果敢攻めた丸山九段の攻めが奏功し、12日のうちに井上八段の投了となった。これで、丸山九段が4勝3敗、井上八段が3勝4敗となった。今期、久々にB級1組からA級に復帰し順位10位の井上八段は、残留に黄色信号がともってきた。一方の丸山九段は出だし3連敗のあと4連勝で、A級残留を決めるとともに、挑戦者レースに生き残った。
一方、東京の郷田九段vs木村八段戦は、共に飛車先の歩を伸ばし、先手の郷田九段の横歩取りに。途中までは、昨年10月のA級順位戦4回戦の郷田九段vs井上八段戦と同じ展開。昼食前に、郷田vs井上戦とは違う展開となったが、お互い飛車と角を細かく動かし、ポイントを稼ごうとする。
郷田九段は角と飛車の交換に持ち込み、8筋に効かしで打った歩がをと金と成って、桂馬と香車を確保。一方、木村八段は2枚の角を共に、馬に昇格させて、2枚の馬で郷田玉を狙う。しかし、郷田九段が攻めの主導権を握り、木村八段は受けにまわる展開となった。千駄ヶ谷の受け師と呼ばれる木村八段ならではの受けの妙手も出たが、結局、郷田九段の駒の方が遊び駒も少なく、多くの駒が前へ前へと進んで行く郷田一刀流ならではの展開となり、木村九段の受けにまさる格好となって、追い詰められた木村八段の投了となった。
郷田九段が4勝3敗、木村八段が3勝4敗の星勘定となった。
前期の名人挑戦者で、今期A級の順位1位の郷田九段は4勝目をあげたことで、現在1勝の佐藤九段(順位2位)は残り全勝しても3勝どまり、藤井九段(順位6位)も全勝しても4勝止まりで、順位の差で郷田九段が上位となる。以上、8位以上の成績となることが確定したため、郷田九段のA級残留が決まった(丸山九段残留確定も同じ理屈)。
さらに、5勝2敗グループの谷川九段、三浦八段に次ぐ、4勝3敗グループ(郷田九段、森内九段、丸山九段、高橋九段)に仲間入りした。残る2戦の相手は、8回戦が同じ4勝3敗の丸山九段、9回戦が2敗グループの三浦八段である。
8回戦に谷川vs三浦の2敗対決が組まれていることから、丸山、三浦の2人勝って6勝3敗とすれば、名人挑戦権を争うプレーオフの可能性も出てくる。
まずは、次回8回戦の丸山九段戦に何としても勝ってほしいものである。
A級順位戦7回戦終了時の成績
5勝2敗:谷川九段(順位7位)、三浦八段(同8位)
4勝3敗:郷田九段(同1位)、森内九段(同3位)、丸山九段(同4位)、高橋九段(同9位)
3勝4敗:木村八段(同5位)、井上八段(同10位)
2勝5敗:藤井九段(同6位)
1勝6敗:佐藤九段(同2位)
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コメント
こちらに書くのはいかがかと思いますが、郷田九段が竜王戦で不戦敗だそうですね・・・
でも、ここで猛省していただき、挑戦者に登りつめたらかっこいい!
頑張ってほしいです。
投稿: popoo | 2010年1月22日 (金) 18時21分