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2010年4月の記事

2010年4月 6日 (火)

郷田真隆九段、2010年度初戦の竜王戦1組5位決定トーナメント1回戦で鈴木大介八段を破る

将棋界も、2009年度の年度末ぎりぎりの2010年3月30日までもつれ込んだ、第35期棋王戦五番勝負第5局で久保利明棋王が挑戦者の佐藤康光九段(前棋王)を破りし、棋王位の防衛を果たした。2週間ほど前の3月17日に第59期王将戦七番勝負第6局で、羽生善治王将から4勝2敗で王将位の奪取に成功したのとあわせ二冠となり、通算タイトル獲得も3期となって九段昇段も決めた。
久保棋王にとっての2009年度は、B級1組を勝ち抜きA級復帰を決めたこと、棋王位防衛、王将位獲得と成果を上げた1年だった。さらに他の棋戦での活躍もあり、対局数は61で全棋士中1位、勝数でも41で2位と数字を残し、第37回将棋大賞では、昨年に引き続き最多対局賞の受賞に加え、最優秀棋士賞の羽生善治名人に次いで、優秀棋士賞を受賞した。これまでの棋士生活の中で、もっとも充実した1年といえるだろう。

一方、私が応援している郷田真隆九段は、年度初めの第67期名人戦七番勝負では、一時は3勝2敗と羽生名人をカド番に追い詰めたが、その後2連敗で念願の名人位奪取はならず、その後は精彩を欠いた。結局2009年度の年間成績は39戦で16勝23敗、勝率0.4103とかろうじて勝率4割を確保したという状況で、棋士生活初の負け越しとなり、10人いるA級棋士の中でも、年間勝率だけ見れば最低の成績となった。さらに、2010年1月の竜王戦1組1回戦の森内俊之九段戦では寝坊による遅刻・不戦敗というトップ棋士としてはあるまじき不名誉な記録まで作ってしまった。名人戦敗退以降の成績は、本人にとっても納得のいかないものだったろう。

その郷田九段の2010年度の初戦は2010年4月1日。竜王戦1組の1回戦敗退者8人で、竜王戦1組5位を争う5位決定トーナメントの1回戦。相手は1回戦で阿部隆八段に敗れた鈴木大介八段。竜王戦1組は定員16名。毎期、5位決定トーナメントの1回戦敗退(つまり本戦1回戦、5位決定1回戦と2連敗)4名は自動的に下位の2組の降級となる。
1組16人中は1位から5位までが挑戦者決定トーナメントに出場できるが、2組になると同じ16人ではあるものの、挑戦者決定トーナメントに出場できるのは上位2名のみ。対局料等も当然違うはず。
また、竜王戦1組、順位戦A級の両方に属する棋士が、トップ棋士といえ、むざむざ竜王戦1組の勲章を明け渡したくないのは、郷田九段、鈴木八段とも同じ思いであろう。まして郷田九段の1回戦敗退の理由が戦わずしての不戦敗とあれば、その汚名をそそぐ意味でも負けられないところであろう。
幸いにして、郷田九段は鈴木八段を破り、2010年度を白星でスタートし、竜王戦5位決定トーナメント2回戦に駒を進め、2組降級もほぼ回避(2組以下から今期の竜王が誕生しない限り)した。2回戦の相手は、前期のA級順位戦では苦杯をなめたベテラン高橋道雄九段。なんとか勝ち進み1組5位となって、2年ぶりに挑戦者決定トーナメントに進出してほしいものである。

また、郷田九段の2010年度2戦めは、4月7日に第81期棋聖戦決勝(挑戦者決定)トーナメント準決勝で深浦康市王位との対戦である。第72期棋聖戦五番勝負で当時の羽生棋聖から棋聖位を奪取しているが、その時の挑戦者決定トーナメント決勝での相手が当時の深浦六段。今回も深浦王位を退け、さらに挑戦者決定戦も制して、第72期の再現(羽生棋聖からのタイトル奪取)を期待したい。

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