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2010年5月の記事

2010年5月30日 (日)

「いきものががり」はドリカムを超えるか、「YELL」と「ありがとう」を聴いて考えたこと

最近、「いきものががり」の歌にはまっている。昨年の年末、新聞で「いきものががり」の記事を読んだのがきっかけだ。それまでは、変わった名前の音楽グループだなと思っていた程度で、真剣に歌を聴いたことはなかった。

記事の内容は、いきものががりのリーダーの水野良樹が、ボーカルの吉岡聖恵が、アップテンポの「じょいふる」(グリコポッキーのCMソング)から、じっくり歌いこむ「YELL」(2009年度NHK全国学校音楽コンクール、中学校の部の課題曲)まで、どんな歌でも歌いこなす歌唱力に改めて驚いているというような記事だった。
「じょいふる」はCMで何度も聞いていたが、「YELL」は聴いたことはなかった。ちょうど、大晦日の紅白歌合戦で「YELL」を聴いた。月並みな言葉だが、感動してしまった。

「サヨナラは悲しい言葉じゃない、それぞれの夢への僕らを繋ぐYELL
ともに過ごした日々を胸に抱いて 飛び立つよ 独りで 未来(つぎ)の空へ」
課題曲として歌う中学生を意識し、卒業式ソングにもなり得る内容だが、この歌はもっと幅広く、多くの世代の心をとらえる曲だと感じた。その歌詞のすばらしさに、ボーカル吉岡聖恵の気持ちいいほどの伸びのある歌声。この曲1曲で、私はすっかり「いきものがかり」の虜(とりこ)になってしまった。
ちょうど、「YELL」や「じょいふる」などの曲を納めた、4thアルバム「ハジマリノウタ」が出たばかりで、さっそくレンタルショップで借りる。上記の2曲以外も聴き応えがあり、彼らが、本格派であることを確信した。

2010年になって、4月からのNHKの朝の連続TVドラマ『ゲゲゲの女房』の主題歌「ありがとう」を18枚目のシングルとして発売した。『ゲゲゲの女房』は漫画家の水木しげると布枝夫妻をモデルにしたドラマ。曲は、ドラマの内容を意識した内容だが、この歌も単なるドラマの主題歌を超え、ぎすぎすとした今の世に中で、お互いを信頼すること、その気持ちの表れとしての「ありがとう」という言葉の持つ重みを語っているように思う。この「ありがとう」は、NHKの朝ドラの主題歌ということもあり、昨年の「YELL」を上回るヒットになるかも知れない。

「いものががり」は、小学校・中学校・高校と同級生だった水野良樹(みずのよしき、1982年12月生)山下穂尊(やましたほたか、1982年8月生)の2人が結成したグループに、2人の高校の同級生の妹吉岡聖恵(よしおかきよえ、1984年2月生)が途中から参加、現在の形になった。「いきものががかり」の名前の由来は、水野と山下の2人が、小学校の時、「生き物係」だったことから、つけられたらしい。

私個人の印象としては、この「いきものがかり」の3人は、90年代のドリームズ・カム・トゥルーのような時代を代表する存在のなるのではないか、少なくともそうなり得る要素は持ち合わせていると思う。これからの時代の変遷の中で、多くの人々が聴きたいと思う曲を作り続け、歌い続けていくことができるのか、注目していきたい。

いきものががりのオフィシャルサイト

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2010年5月26日 (水)

50歳の転身、同級生たちの選択

8年前から年に2回ほど、高校の同窓会をしている。約450名の同学年の卒業生の中で、東京近郊に住んでいるメンバーが集まる。毎回だいたい10名以上20名以下の範囲の参加者である。
この2年ほどだろうか、参加者の中で、新たな進路を選択する仲間が増えてきた。1960年生まれの我々の学年は、ちょうど今年2010年に50歳を迎える。孔子は「五十にして天命を知る」といっているが、あるいは、その「50」という数字が何かのきっかけになるのだろうか。

最初に見事な転身を遂げたのは、女性のAさんだった。2年ほど前だったろうか、日本と中国の間を結ぶ仕事で活躍していた彼女は、10年ほど勤めた日本の企業を思い切って退職し、ライバルの中国企業に転職した。以前も日中を往復していたが、今では1年の半分を中国で働いているのではないだろうか。東京での同窓会の立ち上げ時からの主要メンバーであったAさんだったが、その後はなかなかスケジュールがあわず、同窓会には出る機会がめっきり減ってしまった。

男性メンバーの転機は、転勤である。同窓会の立ち上げから数年たって常連メンバーで参加してくれていた、B君、C君が昨年、今年と相次いで海外勤務となった。B君が韓国、C君がインドである。ともに、単身赴任。C君は自ら希望しての海外勤務である。

また、今年になって文芸の世界で活躍していた女性のDさんが、長年住み慣れた千葉から沖縄へ転居した。その世界では、いくつかの賞もとり、新人から中堅へとステップアップしていると思うが、さらに、自らの創作の完成度を高めるために、新しい環境を求めたという面もあるのではないだろうか。

つい最近では、東京での同窓会の立ち上げ時からの中心メンバーだったE君も、50歳を機に転職を決めた。以前の職場の後輩が立ち上げた会社に誘われていたという。

我々は、地方の公立高校の出身だが、地元では、女性のFさんが国政に挑戦する準備を進めているいう。これも、大きな決断だ。

私のこのブログ「栄枯盛衰・前途洋洋」のテーマは「中年の危機=中年クライシス」だった。40代にさしかかり、必ずしも自分が若い頃思い描いた自分になれているとはいえない現実、しかし職場、家庭で責任だけは重くなり、降りかかる数々の難問。さらに、加えて、我々の40代と重なる「ゼロ年代」は、1990年代から続く不況が長引き、「失われた10年」と言われていたのが、時に「失われた15年」とも言われるようになっていた。
その中で、2002年11月に数人の同級生が集まったことがきっかけで、東京地区の同窓会が始まった。当時は皆42歳。私自身は、まさに「中年の危機」まっただ中であった。同級生たちが、それぞれの仕事場、家庭で何とか生き抜いている姿に、勇気づけられたように思う。今から思えば、その同窓会での絆が、「中年の危機」に翻弄され、つまずいてしまうことから救ってくれたのではないかと思う。

それぞれが同窓会の場で何かを感じ、何かを得て、今年いよいよ50歳を迎える。もう、「中年の危機」の時代は終わり、社会人として引退を余儀なくされるまでのあと10年から15年ほどをどう生きるか考え、次の道の選択を始めたということなのだと思う。それぞれが、新たな選択を始めた50代となって、同窓会が今までのような形で続くのか、あるいは少し変わっていくのか、それはまだよくわからない。しかし、「中年の危機」を乗り越えるための安全弁のような役割はもう終わったのだと思う。

同級生たちが、次々と転身していく中で、さて、自分はどうするのか?これからの10年の生き方を本気で考え、選択していかなくてはならない。

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2010年5月23日 (日)

成海璃子主演の映画『武士道シックスティーン』、『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』を見た

どちらも成海璃子が主演する映画『武士道シックスティーン』と『書道ガールズ!! 私たちの甲子園』、先週、今週と日曜日に続けて見た。

先週は、『武士道シックスティーン』。 誉田哲也の同名の小説を映画化したものだ。
ハードカバーで書店に『武士道シックスティーン』、『武士道セブンティーン』、『武士道セブンティーン』の三冊が並んでいる時から読んでみたいと思っていて、ちょうど今年(2010年)2月に文庫になったので、すぐ読んだ。

幼い頃から剣道を志し武士道の求道者を思わせる香織と、剣道は楽しむためにやっているというお気楽娘の早苗。しかし、中学最後の大会で香織は無名の早苗に敗れ、雪辱を誓う。早苗と同じ高校に進学するところから物語は始まる。映画では隙のない求道者のような香織を成海璃子、ライバル早苗を北乃きいが演じる。
原作の味わいを損なうことなく、どのように映画化するのか、興味をもって見たが、期待を裏切らない出来映えだった。

先週、『武士道シックスティーン』を見に行った際に、同じ成海璃子主演で、『書道ガールズ!!』という映画も上映されていると知った。こちらは、最近話題のパフォーマンス書道が題材。書道をテーマにしたマンガ『とめはねっ!』(河合克敏作、小学館)がNHKでドラマ化されるなど、書道は最近何かと話題だ。『とめはねっ!』でも、音楽に合わせて書道をするパフォーマンス書道は冒頭に登場する。

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http://wwws.warnerbros.co.jp/shodo-girls/

『書道ガールズ!!』は、愛媛県立三島高校での実話がモデルとなっている。部員が好き勝手に活動し、まとまりのない弱小書道部の場面から物語は始まり、その弱小書道部を率いる部長早川里子を成海璃子が演じる。ここでも、成海の役所(やくどころ)は、厳しい書道家の父のもと、幼い頃から書を学び、「書道というのは、一人で自分に向き合うもの」と妥協のない求道者のような存在である。
映画の前半は、その里子の書道に対する妥協のない態度により、なかなか書道部はまとまらない。見ていて、もどかしい場面が続く。
しかし、書道部の仲間や、新任の書道部顧問池澤などとの関わりの中で、自分が大好きなふるさとのため、書道パフォーマンスの大会開催を思い立ち、それを実現させていく後半。前半では明かされなかった、様々な事情が、ひとつひとつ明らかになり、それと共に、部員たちがまとまり始める。
この映画のキャンペーンのキャッチコピーは「今年一番泣ける映画」である。興味のある方は、ぜひ劇場に足を運んでほしい。期待を裏切ることはないと思う。

どちらの『武士道シックスティーン』『書道ガールズ!!』とも熱血部活動映画、青春ストーリーである。しかし、青春映画にありがちな恋愛は、ほとんど登場しない。むしろ、中心にあるのは、青春時代を賭けて、本気で夢中になれるものを探したい。また、それは自分ひとりで、ではなく、お互いに高め合うことができる仲間と一緒にということである。
それは、映画にはならなかったが、しばらく前にこのブログで夢中で紹介した陸上の400メートルリレーをテーマにした佐藤多佳子の小説『一瞬の風になれ』(講談社文庫)にも通じるものである。
おそらく、現在(いま)という時代が、そこに生きる我々が「夢中になれるもの」と「仲間」を求めてやまないからなのだろうと思う。

最後に、香織と里子を演じた成海璃子を見て思うのは、「目力(めじから)の強さ」だ。あの物事の本質まで見極めているような食い入るようなまなざしは、ほかであまり見たことがないような気がする。これから、どのような女優に成長するか楽しみだ。

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2010年5月16日 (日)

郷田真隆九段、第23期竜王戦1組5位決定戦に進出

6連覇中の渡辺明竜王への挑戦者を決める決勝トーナメントへの出場者が決まり始めた。
竜王戦の予選は実力に応じ6組に分かれており、最上位の1組からは5人、2組からは2人、3組から6組までは各組の優勝者が出場する。先週まで、各組の決勝進出者が決まり、1組では3位決定戦、4位決定戦、5位決定戦の進出者が決まった。

1組決勝は丸山忠久九段vs松尾学七段、2組決勝は藤井猛九段vs三浦弘行八段の兄弟弟子対決、この4名は決勝トーナメント進出がすでに決まっている。あとは、勝って決勝トーナメントでより有利なポジションを確保したい。

3組は、この上期NHK将棋講座の講師を務める阿久津主税七段vs中座真七段、4組が村山慈明五段vs 小林裕士六段、5組が戸辺誠六段vs神崎健二七段、6組が阿部健治郎四段vs中村太地四段。3組以下は決勝で勝って晴れて本戦である決勝トーナメント進出である。

さらに1組の準決勝敗退者で争う3位決定戦は羽生善治名人vs阿部隆八段、同じく2回戦敗退者4名で争う4位決定戦は久保利明二冠(棋王・王将)と昨年の挑戦者森内俊之九段、1回戦敗退者8名で争う5位決定戦は郷田真隆九段vs佐藤康光九段の顔合わせとなった。
今回の竜王戦では、1組1回戦の森内俊之九段戦で朝寝坊による遅刻不戦敗という不名誉な記録を作ってしまった郷田九段だったが、1組1回戦敗者8名による5位決定トーナメントでは、1回戦で鈴木大介八段、2回戦で高橋道雄九段を破って、5位決定戦に駒を進めた。1組5位での決勝トーナメント進出の最後の難関は、初戦で久保二冠に敗れたものの、5位決定トーナメントでは井上慶太八段、杉本昌隆七段を退けてきた佐藤康光九段。

昨年の第67期名人戦で羽生名人に惜敗したあと、不調からなかなか脱せない郷田九段であるが、この竜王戦でまず1組5位を確保し、決勝トーナメントでも勝ち抜いて、渡辺竜王への挑戦、タイトル奪取を果たしてほしいものである。

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