« 将棋の第51期王位戦七番勝負での深浦康市王位への挑戦者は決定戦で羽生善治名人を倒した23歳の広瀬章人五段に | トップページ | 2010ワールドカップ南アフリカ大会、日本代表がカメルーンを1対0で破り、勝ち点3のスタート »

2010年6月13日 (日)

2010年第31回将棋JT日本シリーズ1回戦第1局で郷田真隆九段が久保利明二冠(棋王・王将)を破って準々決勝進出を決める

毎年、前回優勝者、タイトルホルダー、賞金ランク上位者のトップ棋士12名で初夏から秋にかけ、全国で公開対局を行いながら優勝を争うJT日本シリーズ。今回は以下の12名が選ばれた。

1.谷川浩司九段(前回優勝、賞金ランク11位)
2.羽生善治名人(タイトル保有、賞金1位)
3.渡辺明竜王(タイトル保有、賞金2位)
4.深浦康市王位(タイトル保有、賞金3位)
5久保利明棋王・王将(タイトル保有、賞金4位)
6.木村一基八段(賞金ランク5位)
7.森内俊之九段(賞金ランク6位)
8.佐藤康光九段(賞金ランク7位)
9.郷田真隆九段(賞金ランク8位)
10.阿久津主税七段(賞金ランク9位)
11.山崎隆之七段(賞金ランク10位)
12.丸山忠久九段(賞金ランク12位)

上位4名がシードで2回戦からの登場。前回優勝の谷川九段は、前期第30回の出場者選抜の当初は賞金ランク13位で選から漏れていたが、家族が新型インフルエンザにかかった渡辺明竜王が公開対局であること等から出場を辞退したため出場の機会が巡ってきた。そのチャンスをいかして見事優勝している。

今年の開幕戦は、久保利明棋王・王将と郷田真隆九段の対戦。会場は熊本県のグランメッセ熊本で昨日(2010年6月12日)行われた。
久保棋王・王将は、2010年年初から、羽生王将からの王将位奪取で二冠とになり、佐藤九段のリーターンマッチを退けての棋王位防衛し二冠を堅持、順位戦では2年ぶりのA級復帰を決め、先日の藤井九段とのA級1回戦に勝利、竜王戦1組4位決定戦でも森内九段を破り挑戦者決定トーナメント進出と絶好調である。日本シリーズは過去準優勝が2回。
一方、郷田九段は日本シリーズとは相性がよく、第14回~16回のシリーズ3連覇は未だに破られていない記録で、その後も、第26回・27回と準優勝している。また、熊本は昨年の第67期名人戦第2局で羽生名人に勝利した土地でもある。昨年度は年間を通じて、初めて負け越しを記録し不調だったが、今期に入り竜王戦1組5位決定トーナメントでは、鈴木大介八段、高橋道雄九段、佐藤康光九段と3連勝して5位を確保、挑戦者決定トーメント進出を決めるなど復調の兆しが見えてきている。

対局の結果を伝える地元熊本日日新聞のホームページでは、「郷田九段、2回戦へJT将棋開幕戦熊本大会」との見出しで、郷田九段の勝利を次のように伝えている。
「先手の郷田真隆九段が久保利明棋王・王将を141手で下し、2回戦進出を決めた。(中略)序盤に郷田九段が居飛車穴熊、久保棋王・王将が四間飛車の形を構えた。久保棋王・王将が後悔しているのが58手目の5五歩。郷田九段の駒の動きが自由になり、久保棋王・王将は効果的な反撃を繰り出せなかった。終盤も郷田九段は巧みに歩を使って、相手の戦型を乱し、付け入るすきを与えなかった」(熊本日日新聞ホームページより)

常日頃、郷田九段の将棋を注目している立場から見ると、郷田九段の「穴熊」は珍しい気がする。郷田九段なら、穴熊で自玉の安全を確保していから攻めるよりは、お互いの駒組みの中で、自陣の駒は、常に前に進め、相手に隙が見られた時は、果敢に攻め込むという印象が強い。そのような「斬り合い」の中で、肉を切らせて骨を斬るところが、郷田将棋の醍醐味だと思うが、現在絶好調の久保棋王・王将に対しては、ただ「斬り合い」を挑んでも、自らの傷も大きいと考えでの、穴熊の選択かも知れない。

これで、郷田九段は竜王戦の高橋九段、佐藤九段戦と続けて3連勝。今年度の成績も4勝3敗と勝ち越しに転じた。次の対局は、2010年6月17日のA級順位戦の1回戦丸山忠久九段戦。この勢いで連勝を伸ばし続けてほしいものである。

|

« 将棋の第51期王位戦七番勝負での深浦康市王位への挑戦者は決定戦で羽生善治名人を倒した23歳の広瀬章人五段に | トップページ | 2010ワールドカップ南アフリカ大会、日本代表がカメルーンを1対0で破り、勝ち点3のスタート »

将棋」カテゴリの記事

コメント

穴熊は珍しいですね。棋風は好きなのですがもっと勝負に執着してほしいと感じた時期もあったので複雑な気持です。今期は4勝2敗では?

投稿: 郷田九段を応援しています | 2010年6月14日 (月) 22時56分

「郷田九段を応援しています」さん、コメントありがとうございます。

日本シリーズは相性のよい棋戦なので、竜王戦とともに、是非、勝ち進んでほしいものです。

今期の勝敗は、将棋連盟のホームページの「今年度の成績」欄で確認しています。「棋士別成績一覧」の掲示と違いますが、これは収録済みで未放送のテレビの勝敗の差です。「棋士別成績一覧」のサイトでも、「公式サイトの記録とずれている対戦」との注記があり、どこが違っているのか、ご確認いただければと思います。

投稿: 拓庵 | 2010年6月15日 (火) 01時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/168560/48620539

この記事へのトラックバック一覧です: 2010年第31回将棋JT日本シリーズ1回戦第1局で郷田真隆九段が久保利明二冠(棋王・王将)を破って準々決勝進出を決める:

« 将棋の第51期王位戦七番勝負での深浦康市王位への挑戦者は決定戦で羽生善治名人を倒した23歳の広瀬章人五段に | トップページ | 2010ワールドカップ南アフリカ大会、日本代表がカメルーンを1対0で破り、勝ち点3のスタート »