第69期A級順位戦3回戦第4局、郷田真隆九段vs木村一基八段戦は郷田九段が勝って名人挑戦者争いの2番手グループに浮上
将棋の2010年度第69期のA級順位戦は9月に入り序盤戦の締めくくり3回戦の対局が進んでいる。すでに、3回戦を終えた6人の棋士の中では、森内俊之九段と谷川浩司九段が3連勝とトップを走り、2勝1敗はおらず、1勝2敗が三浦弘行八段、高橋道雄九段、丸山忠久九段の3人、王座戦で羽生善治王座に挑戦中の藤井猛九段が3連敗と厳しいスタートとなった。
残る2局はいずれも1勝1敗どうしの対戦で、本局(2010年9月15日)が郷田九段と木村八段、9月22日には第5局で久保利明二冠(棋王・王将)と渡辺明竜王のタイトルホルダーがぶつかる。
勝って2勝1敗となれば、挑戦権争いの2番手グループに浮上するし、負ければ1勝2敗となり、今後しばらく降級回避の戦いを余儀なくされる。
本局、郷田vs木村戦は郷田九段の先手。▲2六歩と飛車先の歩を伸ばす一手から始まり、互いに飛車先の歩を伸ばして横歩取りの展開となった。郷田九段が横歩を取ったあとの飛車を▲5六に構える前例の少ない展開となり、さらに郷田九段が従来にない飛車の横効きを通す▲7五歩として前例のない展開となった(名人戦棋譜速報解説より)。
郷田九段の新たな構えに対し、木村八段は、2筋への飛車の転回と、△2一の桂馬を、△3三から△4五と一気に中央に高飛びさせ、守り駒の繋がりの悪い郷田陣への先制攻撃を狙った。
しかし、郷田九段も巧みな指し回しで隙を見せず、結局木村八段の△4五桂は働き場が見いだせないまま死に体となり、最後は△5三桂成と歩を取って終る。郷田九段は桂得となり、序盤の駆け引きは郷田九段に軍配が上がった。
その後、攻め手が切れた木村八段は攻める態勢の再構築に入り、郷田九段は自陣の守りのを固めるのに時間をかけた。
お互いに態勢が固まると、今度は本格攻勢を巡るつばぜり合いが始まった。盤上中段でお互いの飛車角を取り合って、派手な空中戦に。しかし、その中でも郷田九段は飛車にぶつけて▲2五歩と打った歩を▲2四まで伸ばし寄せを意識した拠点を確保した。
さらに横からの攻撃にもろそうな木村陣に対して飛車を打ち込み王手。木村八段も「千駄ヶ谷の受け師」の異名の通り、懸命の粘りを見せるが、飛車を切って一気の寄せに出た郷田一刀流の一太刀の前に無念の投了となった。
郷田九段は、これで2勝1敗と勝ち越しに転じ、3連勝でトップを走る森内九段と谷川九段を追撃する態勢を整えた。今年度の通算成績も8勝7敗とひとつ勝ち越し。
郷田九段のA級4回戦高橋道雄九段戦は1ヵ月後の10月14日になる。
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