石塚英彦がNHK「課外授業ようこそ先輩」で語る「ほめることの大切さ」
昨日(2010/10/3)の朝、ぼんやりテレビを見ていたら、デブキャラで知られる「石ちゃん」こと石塚英彦が登場していた。見慣れたグルメリポートではなく、NHKの「課外授業ようこそ先輩」で母校横浜市の富士見台小学校を訪ねたところだった。
授業開始早々、給食のカレーライスを食べる。1日目の授業は、この給食のカレーを食べてグルメリポートをすること。何人かの生徒が、勢いよく手をあげてリポートに挑戦する。しかし、中には、何をリポートすればいいのかなと首をかしげる生徒も。石塚先生は、「どんな料理もどこかいいところがあるはず。それを探してリポートしよう」と教える。
その後、生徒を連れて、近くの農家へ行き、ジャガイモ掘りをする。農家の人からジャガイモを育てる時の苦労や、掘る時に気をつけることを教わる。生徒たちは、体操服でいも掘りに夢中だ。
その後、本当の給食。子どもたちの目を自然と野菜に向く。沢山の人たちのお陰でおいしい給食が食べられるんだということを強調する石塚先生の姿があった。
授業のあいまのインタビューの場面では、どんな料理にも、いいところもよくないところもあるが、よくないところを探すのは誰かがやるだろう。自分は、とにかくその料理のいいところ見つけたい。過去のグルメリポートで、自分が取材したことで、「もう店をやめようとと思っていたけど、もう少し続けてみることにした」とお礼を言われ、自分の役目を改めて認識したという趣旨のことを語っていた。
授業2日めもグルメリポートかとおもいきや、食べ物はいっさい登場しない。石塚先生は生徒一人一人に紙を配り、自分が今までほめられてうれしかったことを書かせる。書き終わったところで、教室を回り、それぞれ語りを交えながら読み上げる。生徒たちは照れくさそうだ。
ほめられたことの読み上げが一巡すると、椅子だけ丸く並べて車座になり、円の真ん中に座った友達のいいところをほめようという課題になった。生徒たちは、自分がほめられた時の照れくさそうな態度から一変し、元気に友達のいいところをほめる。
授業が終る頃には、なんだか生徒全員がうれしそうな笑顔だった。
いきなり友達をほめてみようと課題を投げかけても、たぶん、普段、人をほめたことのない子どもたちにとってはぎこちないものにしかならなかっただろう。
しかし、「グルメレポート」という自らのセールスポイントでぎゅうと生徒たちの心をつかみ、そこから「ほめられてくれしかったこと」と進め、一転、「人をほめること」と続けることで、生徒たちは「人をほめること」を自然と受け入れていったように思う。
石ちゃんこと、石塚英彦が、競争が激しい芸能界で生き残っている理由の一端を見たような気がした。
NHKホームページ「課外授業ようこそ先輩」
2010/10/3放送分:「石ちゃんの まいうー哲学」
| 固定リンク | 0
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マンガ『弱虫ペダル』大ヒットの理由を考える。主人公小野田坂道は指示待ち世代の典型?(2015.09.06)
- 『赤毛のアン』を読み始める(2014.09.21)
- 漫画『坂道のアポロン』ボーナス・トラックとのファンブック、ログブックを読み、アニメ『坂道のアポロン』のブルーレイディスクで見た制作関係者の本気(2012.11.23)
- 深夜アニメ『坂道のアポロン』が素晴らしい(2012.06.10)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント