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2011年5月29日 (日)

本日(2011年5月29日)「栄枯盛衰・前途洋洋」70万アクセス到達で思うこと、「戦後」の終わり

今日(2011年5月29日)の午後9時過ぎ、このブログ「栄枯盛衰・前途洋洋」の総アクセス数が70万件に達した。書き始めた2006年2月26日から数えて5年3ヵ月。60万件を記録したのが、昨年(2010年)の8月28日なので、60万件からから70万件までの10万件をクリアするのにほぼ9ヵ月。50万件から60万件の10万件のほぼ1年かかったことを思えば、少しペースアップした。

この9ヵ月を振り返ると、個人の生活でも、日本という国でみても大きな変化があった。個人的な面では3月から職場が変ったことが一番大きな変化だ。そして、新しい職場に着任早々の3月11日にあの東日本大震災が起きて、1945年以来続いてきた「戦後」が終った。後世の歴史家には、3月11日以降は、「大震災後」を言われるようになるに違いない。

この2011年3月11日以前にも、「戦後」の枠組みは少しづつ崩れていたと思うが、この震災の激震が、とうとう最後の一撃を「戦後」という旧体制に加え、その土台から粉々に崩した。

戦後の日本を支えていた枠組みの終焉の始まりは、1993年8月の細川内閣誕生による「自民党一党支配の終わり」から始まっているように思う。選挙民の意識が多様化し、日本をひとつにまとめてきた自民党政権が終りを告げた。
その後のバブル崩壊に伴う金融危機で、戦後日本の高度成長を資金の面で支えるため「護送船団方式」で守られていた金融機関が次々と破綻し、生き残りのため多くの金融機関の統合・合併が行われた。
そして、今回の大震災の中で、東京電力の福島第一原子力発電所が破綻。その悪影響は計り知れず、この事故までは、この日本の中で最も安定した民間企業であった東京電力が企業として破綻同然の状態に陥った。電力は、日本産業の安定生産のため、欠くべからざるものであり、それを提供する電力会社はこの競争激化社会の中でも、例外的に地域独占、料金認可制度で守られ続けていた。
日本の企業社会を支えてきた土台ともいえる、政治・金融の部分が崩れ、最後の砦であった電気のというインフラも土台を揺るがす大事故に、機能不全となってしまった。

おそらく、これからの50年・100年を見据えた、土台となる仕組みを考え作っていく時期を迎えたのではないかと思う。
経済成長によって日本社会全体を潤そうとし、そのために最も効率的な仕組みが作り上げられていた「戦後」日本。それを支えていた政治も金融も電力もみな機能不全となってしまった。
何を国の政策の基本に据え、その達成のために必要な仕組み・枠組みを新しく考え、組み立てていく時代を迎えたのだと思う。

そんなことを考えずにはいられない、3月11日以降である。

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