第37期棋王戦挑戦者決定トーナメント本戦準決勝で、郷田真隆九段が中川大輔八段を破り、本戦決勝進出を決める
四強が出揃った第37期棋王戦の挑戦者決定トーナメント。(2011年)11月14日には、準決勝の第1局として広瀬章人七段と糸谷哲郎五段が対戦。後手の広瀬七段が四間飛車に構え、やや劣勢だった将棋を押し切って、本戦決勝進出を決めた。糸谷五段は敗者復活戦に回った。
残る準決勝は、昨日(2011年11月22日)、郷田真隆九段と中川大輔八段が相まみえた。
モバイル中継が行われているので、仕事の合間に進み具合を確認し、終盤は帰りの電車の中で確認した。
振り駒で、中川八段の先手。戦型は相掛かりから、郷田九段が腰掛銀に構える。先手中川九段は端攻めで郷田玉に攻めかかったところで、郷田九段は手抜きをして、一気に中川陣を攻めた。やや無理筋にも思われたが、駒損よりもスピードで中川玉を追い詰めるが、あと1枚攻め駒が足りないようにも見えた。
中川八段は、やりかけだった端攻めを敢行、郷田玉を1筋に引き出し、自陣を攻めていた郷田九段の角の両方をにらんだ王手角取りの飛車打ちを見せたが、感想戦のコメントではこの手が敗着とのことで、押さえ込んだいた端は温存し、自陣の守りに持ち駒の銀を打って守りを固めていれば、先手勝勢だったとのこと。
中川八段は、自玉を守るために攻めの足がかりを使ったことで、郷田玉の危険度が下がり、結果的に自玉の危機を招くことになった。
そこからは、郷田九段の攻めが冴え、詰めろの連続で詰み筋に持ち込み、中川八段は無念の投了となった。郷田九段は本戦決勝で挑戦者決定二番勝負進出をかけ広瀬七段と対戦する。一方の中川八段は敗者復活戦の準決勝で糸谷五段と戦う。
本戦決勝の郷田vs広瀬戦、敗者復活戦準決勝の中川vs糸谷戦はともに12月2日に行われる。
郷田九段の棋王位挑戦まであと勝ち星2つ。2009年の第67期名人戦七番勝負以来のタイトル挑戦、2001年の第72期棋聖戦以来のタイトル獲得を実現させてほしい。
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