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2012年2月19日 (日)

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」第174回「夢の旅客機、未来へのフライト」を見て、全日空(ANA)について考える

2月17日(金)午前0時15分から再放送された、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」第174回「夢の旅客機、未来へのフライト」を録画して、昨日の朝、見た。

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全日空が世界の航空会社に先がけて導入した最新鋭の航空機ボーイング787。その就航一番機を操縦したパイロット早川秀明氏(52)を追ったドキュメンタリー。

番組の編集の視点は2つで、まず、新型機B787が無事に営業運航が始められるよう、フライトシュミレーターでのチェックやフライトテストを繰り返し、徹底的の不具合を洗い出す姿。もう1つの視点は、新型機の訓練部長として、B787を操縦するパイロットを育成する姿だ。

航空会社では、各業務の専門化が進んでおり、新型機B787の就航にあたっても、整備部門の各専門家が徹底的にチェックを行っている。早川機長は、それを指して、我が社では皆が自分たちが安全の最後の砦と思っている。自分はそれぞれが砦と思っているチェックをさらに重ねてチェックする砦の砦と自らを位置づけている。

一方、訓練部長として後輩のパイロットを訓練するにあたっては、「考えるパイロット」を育てたいとしている。自動化が進む航空機の操縦技術。ややもすれば、機械に任せておけば大丈夫という安易な気持ちになるのも、しかたのないところだろう。そういう機械依存のパイロットが増えたせいなのか、近年、大事故に繋がってもおかしくないニアミスなどのミスが頻発している。
自らは常に、自動運航中も10km~15km先の雲や煙、海の波の様子などを「全てが情報」と語り、これから先の航路を常に予測しながら飛ぶ。「考えるパイロット」を実践する姿だ。

新型機種を導入するにあたっての航空会社の取り組みがつぶさに語られ、内幕もののドキュメンタリーとして見応えがあるが、この時期に全日空という会社がこの番組の企画・取材を認めたには、単なる自社や新型機B787のPR以上のものがあると思う。

パイロットによるミスが続く中、これだけ安全運航へのこだわりを持っているということを視聴者に対して伝えること、あわせて社内の関係者に対しても、TVそれもNHKで、社会に対してこれだけの宣言をしたのだから、後には引けないという危機感・緊張感を持たせる両面の狙いがあるように思う。

全日空は、2008年に公開された綾瀬はるか主演の『ハッピーフライト』(矢口史靖監督)の制作にも全面協力した。

この映画では飛行機が飛び立つまでに行われるそれぞれの持ち場でのチェックがいか大切か描いた。その個々の基本的なチェックを、それぞれの持ち場の担当者ちょっとした理由でおろそかにする。ひとつひとつの事象は小さなことなのでが、それぞれが連鎖し続けることで、最後にはある1便のフライトが危機的な状況に陥るという話である。

映画では、それらのトラブルのひとつひとつをコミカルに描き、笑いどころ満載なのだが、扱っているテーマの本質は、事前のチェックによるリスクの軽減というリスク管理の本質である。それをおろそかにすることでリスクが顕在化する様子を描き出している。

この映画も、視聴者に空港の個々の場所でのチェックの意味を伝えるとともに、社内の人間に対しても、安全管理の意味の再認識させるものだったのではないかと思う。

今回の「プロフェッショナル仕事の流儀」も、映画『ハッピーフライト』も、全日空という会社は、マスコミや映画といった外部の目をうまく活用しているように見える。

そのような全日空(ANA)の経営のあり方には、興味を持っていたら、会社の近くの書店で『ANAが目指すCS』という本を見つけた。

2001年に起きた米国の9.11による航空需要の激減と同年11月のJAL・JAS合併という2つの大事件がきっかけで全日空という会社の体質が顧客重視へと大きく転換したということのようだ。2つの映像に加え、この本も読んで、さらに理解を深めたいと思う。

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