深夜アニメ『坂道のアポロン』が素晴らしい
フジテレビで木曜深夜(正確には金曜日の0時45分から)にアニメを放送してる「ノイタミナ」という枠がある。そこで今放送されているのが、『坂道のアポロン』だ。
いま思えば、たまたま、第2回の放送日だった4月19日(木)の夜テレビの前でうつらうつらしていると始まったのが、高校生を青春をテーマにしたアニメ、なつかしい九州の言葉とJAZZを背景に、都会からの転校生のカオルが、クラスの女の子にほのかな恋心をいだきながら、周りに少しづつになじんでいく様子が、2回の転校を経験した自分には人ごとに思えず、その後、毎回欠かさず録画して見ている。
原作は小学館の月刊フラワーズに連載された小玉ユキの同名のコミック『坂道のアポロン』。(2011年の一般向け部門の小学館漫画賞を受賞している)
物語の舞台は1966年の佐世保(長崎県)。横須賀からの転校生は優等生の西見薫。クラシックピアノを奏でる。父は船乗りで、佐世保に親戚に一人預けら、転校してきた。
転校した高校で、素朴で心優しい律子、律子の幼なじみでバンカラで悪ガキの千太郎と知り合い、律子にほのかな恋心をいだくが、律子は千太郎に思いを寄せている。
そこに、律子・千太郎の近くに住み東京の大学に進学した淳兄(ニイ)こと淳一、偶然しりあった高校の1年先輩の美女百合香が登場する。淳一は千太郎にとって子どもの頃からのあこがれの存在。その千太郎は百合香に心奪われ、百合香と淳一はそれぞれに相手が気になる存在。
友情と恋心が複雑に絡みあう昭和の青春群像が描かれている。主人公たちから10歳ほど年下になる自分にとって、ここに登場する誰もが、あの頃見知ったちょっと年上の誰かに似ているような気がする。
ストーリーの展開につれ、登場人物それぞれの境遇や過去がすこしづつ明らかになっていき、物語の厚み・奥行きも出てきている。
見損なった初回放送を補うため原作コミックの全9巻を購入し、読み始めているが、アニメもほぼ原作に沿った展開になっているようだ。
「月刊フラワーズ」ホームページ『坂道のアポロン1』試し読み
http://flowers.shogakukan.co.jp/tameshi/apollon/index.html
全9巻の原作に対し、アニメの放送予定は12話。すでに9話まで放送が終わり、残りは3話となったが、全部揃えた原作は放送のペースにあわせて読んでいこうと思っている。
また、この作品の背景に流れる音楽はJAZZ。律子の実家のレコード店の地下にスタジオがあり、千太郎がドラム、淳一がトランペット、律子の父がベースでセッションを行っているが、そこに薫のピアノが加わる。紙媒体の雑誌やコミックでは音符記号でしか表現できない世界を、アニメでは実際のジャズ奏者が演奏した音源を使い、原作の世界をさらに豊かに表現している。
原作コミック購入にあわせ、作中で使われるJAZZ曲をまとめたサウンドトラックのCDも購入、すっかり『坂道のアポロン』にはまっている。
あとは7月27日発売されるというアニメの1~3話をまとめたブルーレイディスクを買おうかどうしようか悩んでいる。
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