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2012年12月16日 (日)

将棋の第71期A級順位戦6回戦終了し、郷田真隆棋王が3勝3敗の五分に戻す

12月に入り、森内俊之名人への挑戦者を争うA級順位戦6回戦が順次行われた。月初の6日は5連勝で挑戦者レースのトップを走る羽生善治三冠(棋聖・王位・王座)が、敗勢と思われた高橋道雄九段戦を最終盤の逆転で辛勝し、連勝を6に伸ばした。高橋九段は1勝5敗と残留向け厳しい星勘定になってきた。

翌7日の屋敷伸之九段vs深浦康市九段戦は、先手の屋敷九段が勝ち、昨年度A級に昇級してから先手での負けなしの記録を更新し4勝2敗。4度目のA級昇級で初のA級残留を目指す深浦九段は、2回戦で強敵渡辺明竜王を破り、4回戦まで2勝2敗と今回は残留確実かと思われたが、その後2連敗で2勝4敗となり、昇級直後で今期の順位10位ということもあり、残り3戦はむしろ残留争いの意味合いが強くなった。

10日には、私が応援している郷田真隆棋王の登場。郷田棋王はここまで2勝3敗と負け越し。A級の残留争いが佳境を迎える2月、3月には初防衛がかかる棋王戦五番勝負が控える。なんとか3勝3敗として、棋王位の防衛戦に後顧の憂いなく臨みたいところ。相手は、今期初A級でここまで1勝4敗の橋本崇載八段。A級在位の長さ、タイトル獲得などの実績を考えれば、郷田有利といいたいところだが、若手棋士の成長株の一人である「橋本八段に対し、郷田棋王はここまで3勝4敗と負け越し。いくら今期不調の橋本八段とはいえ、油断は禁物。
先手:橋本、後手:郷田で始まった将棋は、相矢倉の陣形に。先手橋本八段が金矢倉をさらに穴熊に組み替えようとするところを、橋本玉の玉頭を狙い郷田棋王が桂損ながら端攻めを敢行し、橋本玉の玉頭の9筋を制圧し、いつでも攻められる体制を築いた。その後、自陣に向け進軍してきた橋本八段の銀を殺し、駒損を回復。銀を手にした郷田棋王は再び攻めに転じ、△5五角と飛び出して、▲9九に陣取る橋本玉をにらみ、さらに着々と橋本玉の守り駒をはぎ取り、優勢勝ちとなった。
郷田棋王は3勝3敗の五分。橋本八段は1勝5敗となった。橋本八段を自ら破ったことで、A級残留のためのマジックナンバーは1となった。A級の順位6位の郷田棋王にとって、自分より下位の高橋九段(8位)、橋本八段(9位)の二人が1勝5敗となったことで、自分があと1つ勝って4勝すれば、下位2人が自分の成績を上回ることはなくなるためである。

翌週13日には、羽生三冠を二番手を走る1敗の三浦弘行八段と2敗の渡辺明竜王の対戦。互いに羽生三冠との直接対決を残しており、何とかここで勝ち、羽生との直接対決まで挑戦者争いに残りたいところ。先手の渡辺竜王がこの戦いを制し、ともに4勝2敗と屋敷九段とならび羽生を星2つの差で追う二番手グループを形成することになった。

さらに14日は6回戦最後の谷川浩司九段と佐藤康光王将の対戦。ここまで1勝の谷川九段はA級での順位4位と好位置にあるが、負けると1勝5敗で残留争いの渦中に放り込まれる。おまけに、深浦九段、橋本八段という直接残留を争う相手との対戦が残っており、厳しい対戦が続くことになる。4位というポジションを生かすためにも勝っておきたい。
一方、3勝2敗の佐藤王将は勝って挑戦者レースに踏みとどまりたいところ。後手の佐藤王将のゴキゲン中飛車に、谷川九段が超速▲3七銀で応戦し、勝利を収めた。

6回戦を終えたA級の順位は次の通り。
6勝:羽生三冠(A級今期順位1位)
4勝2敗:渡辺竜王(同2位)、三浦八段(同3位)、屋敷九段(同5位)
3勝3敗:郷田棋王(同6位)、佐藤王将(同7位)
2勝4敗:谷川九段(同4位)、深浦九段(同10位)
1勝5敗:高橋九段(同8位)、橋本八段(同9位)

勝敗による成績と今期のA級での順位とがほぼ連動しているのが、おもしろい。
6勝の羽生三冠は当然だが、4勝している3名も既にA級残留は確定、むしろ挑戦権レースでなんとか羽生追撃のためこれ以上負けたくない。7回戦で羽生vs三浦戦、8回戦で羽生vs渡辺戦があり、この2局の結果次第ではプレーオフの可能性も残る。
3勝の郷田棋王・佐藤王将の二人は、まだプレーオフ進出とA級陥落の双方の可能性がそれぞれわずかながら残る。次の7回戦の郷田vs屋敷戦、佐藤vs渡辺戦で勝って残留を確実にしたいところだろう。
残る2勝2名、1勝2名はそれぞれ、次の7回戦で2勝どうしの谷川vs深浦戦、1勝どうしの高橋vs橋本戦という直接対決があり、この結果が残留・陥落を大きく左右することになりそうだ。特に、昇級直後で今期の順位10位の深浦九段は、次に負けると下位2名の陥落圏内に入る。

7回戦はそれぞれの対戦に大きな意味があり、それぞれに目が離せない。

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