『赤毛のアン』を読み始める
NHKの朝ドラ『花子とアン』も、残すところあと1週間。話は、戦火の中、出版のあてもなく翻訳を続けた『赤毛のアン』の翻訳原稿が、いよいよ本となって出版される場面を迎える。
履歴書等で趣味欄があると、必ず「読書」と書いてきたが、『赤毛のアン』シリーズは、これまでとうとう読む機会のないまま来てしまった。
「フランバーズ屋敷」シリーズや、「ヒルクレストの娘たち」シリーズといった少女を主人公にした物語も読んできたので、女性が主人公だから読まないということではなかったが、新潮文庫のロングセラーで、いつでも読めると思ったからか、結局50歳過ぎるまで読まないままだった。アニメ化されたせいもあり、なんとなく子供むけという意識もあったのかもしれない。
いざ、読み出すと、なかなかおもしろい。まだ、アンが登場しない最初の導入部分こそ、やや冗長で退屈だったが、アンが話の中に登場すると、空想好きのアンの天真爛漫ぶりに触発され、周りの人々が少しずつ変わっていく。その様子もほほえましいし、アンの数々の失敗、しかしそれにめげずに、前向きに乗り越えて行こうとする姿には、力づけられる。
戦後の混乱期、先行不透明な中で、娯楽も少ない中、多くの人に受け入れられたに違いない。
改めて、『赤毛のアン』を読んでみるとドラマ『花子とアン』の中にも、『赤毛のアン』のエピソードが巧みに取り入れられていることがわかる。
10冊のシリーズをすべて読み通せるかどうかはわからないが、せめてアンが成人するくらいまでは読んでみようと思う。
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