2015年3月 1日 (日)

小野不由美著『十二国記』シリーズ (新潮文庫版)を読み終わる

『十二国記』というタイトルは以前から気になっていた。講談社文庫を読んでみようかと思っていながら、なんとなく手に取らないまま過ぎていた。
2012年7月に新潮文庫からエピソード0として『魔性の子』、エピソード1『月の影 影の海』(上下巻)の3冊がまとめて出版された機会に、すぐ買って、引きこまれるようにすぐ読み終わった。
その後は、2ヵ月サイクルで『風の海 迷宮の岸』(エピソード2)、『東の海神 西の滄海』(エピソード3)、『風の万里 黎明の空』(エピソード4、上下巻)、『丕緒の鳥』(エピソード5、短編集)、『図南の翼』(エピソード6)、『黄昏の岸 暁の天』(エピソード7)、『華胥の幽夢』(短編集、エピソード8)が発刊された。
新刊が出るたびに買い求めていたが、エピソード2の『風の海 迷宮の岸』購入後、読み出したが、最初のところで躓いてそのまま読まずに新刊だけがたまっていた。

先月の月初、風邪で体調を崩して仕事を一日休んだ時に、病院で薬をもらったあとは、家で安静にしてるだけなので、この際、積読本がたまっている『十二国記』を読もうと、躓いたエピソード2の『風の海 迷宮の岸』に再び挑戦。改めて読み始めると、一気に進み、二日で読み終わった。その後も、『東の海神 西の滄海』(エピソード3)、『風の万里 黎明の空』(エピソード4、上下巻)、『図南の翼』(エピソード6)、『黄昏の岸 暁の天』(エピソード7)とメインストリーをまず読み、短編集の『華胥の幽夢』(エピソード8)、『丕緒の鳥』(エピソード5)の順で、ほぼ一日1冊のペースで一気に読み終えた。

十二国記は、ハイ・ファンタジーあるいは異世界ファンタジーと呼ばれるジャンルで、作者が独自に作り上げた世界の中で、物語が進行する。その点では「ゲド戦記」や「守り人・旅人」シリーズ(上橋菜穂子)に近い。
純粋なハイ・ファンタジー(異世界ファンタジー)と異なるのは、十二国の世界と蓬莱と呼ばれる日本が繋がる時があり、本来、十二国の世界で生まれるべき命が、日本で生まれ、十二国の世界に戻るという話もいくつかある。現実世界から異世界に行くという点は「ナルニア国」シリーズにも通じるところもあるが、ナルニアの場合、現実から異世界に行き、異世界で活躍したあと、現実世界に戻ってくる往還記であるが、十二国記の場合、むしろ本来十二国で生まれるべき存在が蓬莱(日本)に流されて生まれ、十二国記に戻るという構造だ。

十二国記では、その名の通り、十二の国から成り立つ世界が描かれる。十二の国は、慶、奏、範、柳、雁、恭、才、巧、戴、舜、芳、漣。それぞれの国に王と王を選び補佐する麒麟がおり、各国も王と麒麟を軸にした物語だ。

エピソード0の『魔性の子』は、講談社で出された十二国記のシリーズに先だって新潮社から出されていた現代ホラー小説で、それだけで独立しても十分読めるが、読み進むと十二国のうちの戴国に関わる物語であることが、明らかになってくる。

魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)

魔性の子―十二国記 (新潮文庫)

エピソード1『月の影 影の海』は、慶国に関わる物語。雁国王と麒麟も登場する。

月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海〈下〉―十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海〈下〉―十二国記 (新潮文庫)

エピソード2『風の海 迷宮の岸』は、再び戴国に関わる物語。慶国の麒麟も登場する。

風の海迷宮の岸―十二国記 (新潮文庫 お 37-54 十二国記)

風の海迷宮の岸―十二国記 (新潮文庫)

エピソード3『東の海神 西の滄海』は、雁国の現国王と麒麟の国作りの話。

東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)

東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)

エピソード4『風の万里 黎明の空』は、『月の影 影の海』の後の慶国の話。再び、雁国王と麒麟も登場。芳国、才国の話も登場する。

風の万里 黎明の空〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

風の万里 黎明の空〈上〉―十二国記 (新潮文庫)

風の万里 黎明の空〈下〉―十二国記 (新潮文庫)

風の万里 黎明の空〈下〉―十二国記 (新潮文庫)

エピソード6『図南の翼』は、これまでのシリーズとはあまり関わりのなかった恭で国王が選ばれる時のエピソードだ。

図南の翼 十二国記 (新潮文庫 お 37-59 十二国記)

図南の翼 十二国記 (新潮文庫)

エピソード7『黄昏の岸 暁の天』では、これまで別々の流れで語られてきた慶国と戴国が関わり合いになり、雁国王と雁国の麒麟も登場する。

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

古代中国の春秋戦国時代を彷彿とさせる国名や国の仕組みだが、十二国記では国と国は戦わない。いかに、それぞれの国の麒麟がどのような国王を選び、その国王が国をどうを治めるかがテーマだ。

シリーズ全体として見たときには、エピソード7『黄昏の岸 暁の天』は、物語が完結しておらず、この話の中で語られた謎のいくつかは解明されないままになっており、むしろ前編が終わったという印象だ。現在、作者が書き下ろしている新作長編が、エピソード8の解決編となるのはわからない。

詳しいことを書きすぎるとネタバレになってしまうので、詳しくは書かないが、ファンタジー好きな読者には、お勧めである。

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2014年9月21日 (日)

『赤毛のアン』を読み始める

NHKの朝ドラ『花子とアン』も、残すところあと1週間。話は、戦火の中、出版のあてもなく翻訳を続けた『赤毛のアン』の翻訳原稿が、いよいよ本となって出版される場面を迎える。

履歴書等で趣味欄があると、必ず「読書」と書いてきたが、『赤毛のアン』シリーズは、これまでとうとう読む機会のないまま来てしまった。
「フランバーズ屋敷」シリーズや、「ヒルクレストの娘たち」シリーズといった少女を主人公にした物語も読んできたので、女性が主人公だから読まないということではなかったが、新潮文庫のロングセラーで、いつでも読めると思ったからか、結局50歳過ぎるまで読まないままだった。アニメ化されたせいもあり、なんとなく子供むけという意識もあったのかもしれない。

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

いざ、読み出すと、なかなかおもしろい。まだ、アンが登場しない最初の導入部分こそ、やや冗長で退屈だったが、アンが話の中に登場すると、空想好きのアンの天真爛漫ぶりに触発され、周りの人々が少しずつ変わっていく。その様子もほほえましいし、アンの数々の失敗、しかしそれにめげずに、前向きに乗り越えて行こうとする姿には、力づけられる。
戦後の混乱期、先行不透明な中で、娯楽も少ない中、多くの人に受け入れられたに違いない。

改めて、『赤毛のアン』を読んでみるとドラマ『花子とアン』の中にも、『赤毛のアン』のエピソードが巧みに取り入れられていることがわかる。

10冊のシリーズをすべて読み通せるかどうかはわからないが、せめてアンが成人するくらいまでは読んでみようと思う。

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2011年10月16日 (日)

岩波少年文庫のランサム・サーガ4作目の『オオバンクラブ物語』(上)・(下)巻セットが10月の新刊で登場していた

ネット通販のアマゾンにログインするとお勧め図書として『オオバンクラブ物語』が掲示されてた。岩波少年文庫のランサム・サーガ3作目の『長い冬休み』の下巻をまだ読み終わらないうちに、4作目として『オオバンクラブ物語』(上)・(下)が、2011年の10月の新刊として登場していたのだ。

オオバンクラブ物語(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
オオバンクラブ物語(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

オオバンクラブ物語(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
オオバンクラブ物語(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

ランサム・サーガ(アーサー・ランサム全集)12作品の主人公は、ジョン、スーザン、ティティ、ロジャのウォーカー兄妹。そこに、ナンシィ、ペギィのブラケット姉妹が絡む。『長い冬休み』では、そのウォーカー兄妹、ブラケット姉妹の仲間として、ドロシアとディックのカラム姉弟が加わる。

『オオバンクラブ物語』は、、ウォーカー兄妹やブラケット姉妹は登場せず、ドロシアとディックの2人が春休みにノーフォークの湖沼地方を訪ねた際の物語だ。
以前のアーサー・ランサム全集の際には、『オオバンクラブの無法者』というタイトルだったが、今回、改訳・少年文庫化される際に、この話だけが、内容にそってタイトルが変更された。

『長い冬休み』でもそうだったが、細かいストーリーはまったく忘れていて愕然とする。小学生の時、読んだ記憶をたどると『オオバンクラブの無法者』(『オオバンクラブ物語』)はそれまで慣れ親しんだウォーカー兄妹が登場しない上、舞台もこれまでと違うノーフォークということで、読み始めではなかなか進まなかったが、途中から話に引きこまれ、一気に読み上げたという記憶がある。ノーフォークの湖沼地方は第9作となる『六人の探偵たち』でも舞台になった。
ランサム・サーガの中で、ドロシアとディックを主人公にしたスピンオフ作品とも言える。しかし、このノーフォーク・シリーズが加わったことで、全集を通した物語としての幅と広がりが出たと言えるだろう。

さっそく、アマゾンで注文した。『オオバンクラブ物語』の上下巻が届く前に、『長い冬休み』を読み上げなくては。

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2011年10月 9日 (日)

PHP新書『日本企業にいま大切なこと』(野中郁次郎・遠藤功著)で語られた「知の創造のために必要な相互主観性」に納得

先週の後半は、北海道への1泊2日の出張。帰りの便は、19時30分。仕事が予定より早く終ったので、早い便への予約変更ができるかもしれないと、すぐ千歳空港に向かったが、3連休前の金曜日の夜ということで、東京便を含め、道外へ向かう便はほとんどが満席。結局、予約便の時間まで千歳空港で時間をつぶすことになった。
では、本でも読むかと書店の棚を見て回っている時に目についたのがPHP新書の『日本企業にいま大切なこと』。東日本大震災後、日本の将来を憂いながらも、日本再生を唱えるビジネス本も多く出されているが、ほとんど読んでいない。今回、これを読んでみようと思ったのは、著者が野中郁次郎だったから。
太平洋戦争期の日本軍の組織決定の不合理を鋭く描いた共著『失敗の本質』を始め、端に理論だけなく、現場での実証を重視するアプローチにはビジネスマンのファンも多いと思う。特に、日本企業の暗黙知を重視する姿勢は、米国流の資本効率のみを重視する考え方とは一線を画す。

戸部 良一,寺本 義也,鎌田 伸一,杉之尾 孝生,村井 友秀,野中 郁次郎
中央公論社
発売日:1991-08

この本のベースは、2011年3月10日に発売されたPHP研究所の雑誌『Voice』2011年4月号での「日本企業の「総合力」が輝く時代」というタイトルでの 著者2人の対談のようだ。発売直後、東日本大震災が起きたことから、その後の政治・経済の動きも踏まえて、構成の見直し、加筆・修正が施され、2011年8月にPHP新書のラインアップに加わっている。
バブル経済崩壊後の「失われた20年」で日本企業が精彩を欠く中、その間、デフェクトスタンダードとしてもてはやされたきた米国流の資本効率重視の市場主義的アプローチも、リーマンショックで行き詰まった。日本企業、日本の組織が持っていたいつの時代にも通じる良さを思い起こし、見直そうという思いが、この本全体の底流をなしている。その思いに共感するサラリーマンが多かったのか、発売から1ヵ月余の2011年10月の月初の時点で、既に第4刷となっている。

野中郁次郎,遠藤功
PHP研究所
発売日:2011-08-12

私がこの本の中で、一番、参考になったのは、「知的創造には他者と共鳴しあう「場」が必要」との小見出しで野中郁次郎氏が語る「相互主観性」という言葉である。少し長くなるが、私が重要と思った部分を抜き出して紹介しておく。

「イノベーションには、よい「場」が必要です。(中略)
「知」とは、人が関係性のなかでつくる資源にほかなりません。同じ組織内の人間だけでなく、顧客や供給業者、競争業者、大学、政府といったプレーヤーたちとのやりとりのなかで、お互い異なる主観を共有し、それを客観化することで「綜合」していく社会的なプロセスによって創られます。ここでいう「綜合」とは、複数の事柄を一つにまとめるだけでなく、より高い次元で対立や矛盾を解決し、新天地に進むという意味合いです。
「場」はそうした社会的プロセスの基礎といえるでしょう。場に参加することによって、人は他者との関係性のなかで、個人の主観の限界を超越し、自分と異なる他者の視点や価値を理解し、共有する。そこで構築されるのが、「相互主観性」です。
共通の目的と異なる視点をもつ他者との対話によって相互主観性が生じなければ、知の創造は起きません。そして、そのような関係を築くには、相手の身体感覚を自分のものとして感じることで他者に共鳴できるような「心身一如(しんしんいちじょ)」の場が必要なのです。
(中略)全人的に向き合い、受け入れ合い、共感し合う。ほんとうに豊かな暗黙知、共振、共感、共鳴---そのようなところから、相互主観性は生み出される。それが行動の原動力になるのです。」
(『日本企業にいま大切なこと』141~142ページ)

今回、私がいたくこの2ページほどの文章に心を動かされたのは、私自身が現在の職場で新たな知的創造を求められており、漠然とではあるが同じようなことを考えていたからである。
ちょうど、私の今の職場自体が公(官)と民間のはざまに位置するようなポジションにあり、構成メンバーも様々である。さらにその職場の中で、官民の異なる経歴・経験をもつメンバーが揃うチームの中で、今までにない新たな評価の仕組みを創ることを求められている。
すでに、官には官の、民には民のそれぞれに、長い時間をかけて作り上げた評価の仕組みがある。官の立場に立つ人は官の仕組みで思考し、民の立場の人は民の仕組みで思考する。そこには深い溝がある。どちらかの立場にたって、自分たちの仕組みの正統性を主張する限り、互いに相容れることはない。
双方が納得する新たな仕組みを考え出すには、双方が相手の立場、相手の肌感覚を理解しすることが大前提となる(それこそが、相互主観性であろう)。その上で、双方の世界に通じる評価の仕組みを築けるか?「3年で形にしてくれ」というのが経営トップからのミッションである。
民間側にいる私としては、まず官の仕組みを理解しようとし、彼らの仕組みの根底にある制度の哲学をずっと考えながら、議論し調査してきた。常に、念頭にあったのは、彼らのやり方にもそれなりの必然性と合理性があってここまで来ているはずなので、彼らのやり方を尊重すべきは尊重し、決して頭ごなしに否定したりしないということだった。

ここでキーワードが「相互客観性」ではなく「相互主観性」となっている点に、私としては勇気づけられた思いである。ミッションで与えられた3年とい時間は、すでに半年が過ぎている。なんとか、残り2年半、相互主観性を念頭において、なんとかミッションを全うしたいと考えている。

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2011年7月 5日 (火)

有川浩の図書館戦争シリーズ第4作『図書館革命』読み、アニメ『図書館戦争』のDVDを見る、『阪急電車』も読了

私が最近、夢中になって読んでいるのは有川浩だが、6月下旬に彼女の代表作「図書館戦争シリーズ」の第4作『図書館革命』の文庫版(角川文庫)が発売された。

図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)
図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)

図書館を検閲から守るための図書隊に入隊した笠原郁と彼女の教官であり上司となった堂上篤の物語の4冊目。今回は、福井にある敦賀原発がテロ組織に襲撃されたというニュースが流れるというオープニングである。似たような小説を書いた作家当麻蔵人が危険人物として良化委員会からマークされ、拘束されれば執筆の自由を奪われることになるのは確実という状況の中、図書隊が表現の自由を守るため当麻の保護を任される。
どのようにすれば、検閲に対抗して作家当麻蔵人を守れるのか。図書隊の中で、議論がされるなか、郁が何気なく発した一言で、図書隊の方針が定まり、当麻の保護作戦が始まる。手に汗握る展開は、これまでの3作がいくつかのエピソードが集まった短編集的な仕立てであったのに対し、作家当麻を守るというテーマがエンディングまで一貫した長編小説仕立てになっている。
映像化するなら、3作までは週1回の連続ドラマ、第4作はドラマが好評だったので企画された2時間ほどのスペシャルドラマか、劇場版映画といったところだろうか。

原作を第4作まで読み終わったところで、実際に映像化され作品であるアニメの『図書館戦争』シリーズのDVDを家の近くのレンタルショップで借りて来て、全5巻・計12話(各30分)を見た。

基本的にはやはり原作の第3作までのエピソードを中心に作られていて、一部は割愛し、一部新たなエピソードが追加されているが、よく原作の雰囲気を表していると思う。
ひょっとすると、原作の文庫化で再び「図書館戦争」シリーズのブームが起きれば、第4作『図書館革命』の映像化もあるかもしれない。

3ヵ月ほど前、図書館戦争シリーズの『図書館戦争』『図書館内乱』と一緒に買いながら、まだ読んでいなかった『阪急電車』もようやく読み終わった。

阪急電車 (幻冬舎文庫)
阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急の今津線の各駅を乗り降りする人々の何人かに焦点を当て、丹念に人物を描いていく。そして、その人々がたまたまある電車に乗り合わせたということで、言葉を交わし、それが一人の人生を少し変えていく。その人の出会いの機微を抑えた筆致でうまくあらわいているように思う。
映画化され、中谷美紀、戸田恵梨香、宮本信子など出演したようだ。中谷美紀と宮本信子が誰を演じるかは、いくつかみた映画の番宣や役の年齢でわかるが、果たして戸田恵梨香は誰を演じるのだろうか?また、女性の相手役となる男性も何人か登場するが。どのような配役なのだろうか。ロングランだった映画館での上映もそろそろ終りそうなので、映画を見に行くか、DVDレンタルが始まるまで待つか、考えないといけない。

<追記>映画『阪急電車』については、この記事を書いた週末に、まだ池袋で上映していた映画館があったので、池袋まで出かけて見た。原作の雰囲気がうまく映像化されている。映画を見たら、阪急今津線に乗りに行きたくなった。

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2011年6月21日 (火)

有川浩作品を続けて読んだ(2)、『県庁おもてなし課』、『三匹のおっさん』、『フリーター、家を買う。』

有川浩作品の世界にはまってしまった私は、文庫化されていない作品は図書館で借りようかと、一度、地元の図書館に行って書架をのぞいてみるが、「あ」行の棚にはそれらしい本は一冊もない。
備え付けの検索システムで作者「有川浩」で検索してみると、蔵書としての在庫は各作品5~8冊程度はあるのだが、もののみごとに、すべて貸出中となっていた。やはり、人気作家なのだと、おっくればせながら改めて認識した。

図書館が無理なら、自分で買うしかないと、最新刊で話題の『県庁おもてなし課』を買い、続けて『もう一つシアター!』にゲストとして登場する清田祐希のそもそもの登場作である『三匹のおっさん』、テレビドラマにもなった『フリーター、家を買う。』を順次読んだ。

『県庁おもてなし課』は、著者が出身地である高知県の観光特使に選ばれた経験をもとに書かれた作品。地元の観光振興のために作られた「おもてなし課」の職員の奮闘ぶりを描く。最初は、お役所仕事で格好悪いことこの上ない主人公の若き県庁マン掛水史貴が、仕事の中で、多くの人とかかわる中で、成長していく様子はほほえましい。
作品自体が、高知県の観光ガイドにもなっていて、一度、高知を訪ねてみたいと思わせる作品だ。著者の故郷への愛着を感じる。

県庁おもてなし課
県庁おもてなし課

『三匹のおっさん』は、還暦を迎えたキヨこと清田清一と子どもの頃からの遊び仲間であるシゲ(立花重雄)、ノリ(有村則夫)の三人(三匹)が自分たちの町で起きる数々の事件の解決に立ち上がるという話。そこに、キヨの孫である清田祐希と、祐希とは学校は違うが同い年になるノリの年の離れた娘有村早苗が絡んでくる。5人の周りでの巻き起こる様々な騒動を、三匹がいかに解決したかを、コミカルに語る。しかし、テーマとして取り上げられた騒動は、会社での不正、昔の同級生を語る詐欺、催眠商法など笑えない話題をさりげなく取り込んでおり、現代社会への風刺ともなっている。
うまく配役をすれば、テレビドラマにもなりそうな6話構成となっている。

三匹のおっさん
三匹のおっさん

『フリーター、家を買う。』は 、フジテレビで昨年(2010年)10月~12月にジャニーズの人気グループ嵐のメンバー二宮和也主演のドラマの原作である。ドラマは10回の放送の平均視聴率17.1%、最終回の視聴率は19.2%を記録した。                  
3ヵ月で就職先を退社してフリーターとなった武誠治が、母のうつ病をきっかけに再び働き始め、立ち直っていく姿を描くという基本的な枠組みは同じだが、ドラマの方が、話を膨らませてあり、原作にはない設定やエピソード含まれている。
小説自体は、他の有川作品とは異質の雰囲気を醸し出している気がする。あとがきによれば、フリーター生活を送る主人公は、作者有川浩その人と重なる部分も多いようだ。それゆえか、他作品では登場人物たちと適度な距離をおいて書かれているのだが、本作では、主人公と作者の距離感がすごく近いように感じた。

フリーター、家を買う。
フリーター、家を買う。

どの作品も、小説として読者を楽しませるという点では、高いレベルにあると思う。手元には、まだ読んでいない『阪急電車』と『レインツリーの国』があるし、今週中には図書館戦争シリーズの最終巻『図書館革命』が文庫化される。まだまだ、有川作品にはまる日々が続きそうだ。

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2011年6月20日 (月)

有川浩作品を続けて読んだ(1)、『図書館危機』、『シアター!』、『シアター!2』、『もうひとつのシアター!』

1ヵ月ほど前に、有川浩の『図書館戦争』シリーズを読み始めたら、すぐに既刊の『図書館戦争』『図書館内乱』は読み終わり、5月下旬の角川文庫の新刊『図書館危機』もすぐ読み終わった。(2011年5月25日:「ボクらの時代」をきっかけに、有川浩の『図書館戦争』シリーズにすっかりはまる)

シリーズ完結編の第4巻『図書館革命』の文庫化は6月下旬なので、その間、待ちきれないと、有川浩の作品を漁るように読んだ。

図書館戦争シリーズのアニメ化の際の声優の一人(沢城みゆき)が属している劇団の公演を見に行ったことがきっかけで作品が生まれた、劇団をテーマにした『シアター』シリーズ。

まずは、小説の『シアター!』、『シアター!2』。

劇団シアターフラッグを主宰する弟・巧(たくみ)が、劇団の赤字で300万円の借金を抱えることになり、サラリーマンの兄・司(つかさ)に泣きつく。弟には演劇に世界から足を洗ってほしいと思っている兄は、肩代わりを了解するが、今後、2年間の劇団の収益だけで返済すること、2年間で返済できない場合は劇団を解散することを条件として突きつける。そこから、兄と弟、劇団員たちの悲喜こもごもの日々が始まる。巧と個性的な劇団員たちは、果たして2年で300万円を返せるのか。

シアター! (メディアワークス文庫)
シアター! (メディアワークス文庫)

シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)
シアター!2 (メディアワークス文庫)

シアターシリーズでは、モデルとなったシアター劇団子(げきだんご)が実際に公演した際のシナリオも『もう一つのシアター!』として文庫化された。
小説では、『シアター!』の話が終り、『シアター!2』の冒頭で、地方の高校から公演依頼が来てシアターフラッグが公演に行くというエピソードが挿入されているが、シナリオである『もう一つのシアター!』はその地方の高校での公演を巡るエピソードが有川浩の手でみごとに舞台化されている。

有川浩脚本集 もう一つのシアター! (メディアワークス文庫)
有川浩脚本集 もう一つのシアター! (メディアワークス文庫)

『シアター!』シリーズでは、作者有川浩は「何かを諦められる人は、それについて本気になって全力で取り組んだ人だけだ」というメッセージを伝えようとしている。本気になってそれでも自分の力が及ばないことを知ることが怖いので、本気を出し切れずにずるずるとやめきれないでいるのではないか?と問いかけている。

『シアター!』シリーズはまだ完結しておらず、話の結末が気になる。今後刊行予定の完結編『シアター!3』が待ち遠しい。

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2011年5月25日 (水)

「ボクらの時代」をきっかけに、有川浩の『図書館戦争』シリーズにすっかりはまる

1ヵ月ほど前だったか日曜日の朝、起き抜けにたまたまテレビをつけるとトーク番組「ボクらの時代」(改めてネット検索で確認すると、放映日は2011年5月1日(日)、フジテレビ)とを放送中だった。
話していたのは、原作が映画化された作家ということで、万城目学(まきめまなぶ)、有川浩(ありかわひろ)、湊かなえの3人。

ちょうど、その頃、映画の原作として文庫化されたばかりの万城目学の『プリンセス・トヨトミ』を読んでいた。

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)
プリンセス・トヨトミ (文春文庫)

すでに『鴨川ホルモー』、『鹿男あおによし』は読んでいて、関西3部作の最後を飾る『プリンセス・トヨトミ』も文庫化されたら読もうと思っていたのだ。

鴨川ホルモー (角川文庫)
鴨川ホルモー (角川文庫)

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)
鹿男あをによし (幻冬舎文庫)

3作とも奇想天外、荒唐無稽なホラ話だが、ホラ話もここまで大ボラになれば、笑うしかない。しかし、背景にある歴史の知識や、リアリティーのある作中の人物像は、ホラ話をひょっとするとこんなこともあるかもと思わせるところがあり、読み始めるや、読者はあっという間に万城目ワールドに引き込まれてしまう。
そのホラ話の作者はどんな人だろうという興味で見始めたが、いったて普通の青年あった。

この番組を見て、一番驚いたのは、有川浩が女性だったことである。漢字の名前から、てっきり「ありかわひろし」という男性だとばかり思っていた。(Wikipediaにも「名前の浩が「ひろし」と読めるため男性だと勘違いされることも多い」と書かれている。)
こちらは『阪急電車』が映画化。

阪急電車 (幻冬舎文庫)
阪急電車 (幻冬舎文庫)

「子どもの頃からお話を考えるのが好きだった」という。関西弁も交えた軽妙な語り口は、どこか人を惹きつけるものがある。
すぐに本屋で『阪急電車』とこれも文庫化されたばかりの図書館戦争シリーズ2冊『図書館戦争』『図書館内乱』を買った。

図書館戦争  図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)
図書館戦争 (角川文庫)

図書館内乱  図書館戦争シリーズ(2) (角川文庫)
図書館内乱 (角川文庫)

『図書館戦争』もその一風かわったタイトルからずっと気になっていたが、手に取ったのは初めて。私が夢中で読んだ佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』が2007年の第4回本屋大賞を受賞した時の第5位が『図書館戦争』だった(ちなみに第6位が『鴨川ホルモー』)。

『図書館戦争』を読み始めると、すっかり引き込まれてはまってしまった。舞台は、近未来をイメージしているのか、図書に検閲が行われるようになっている日本。メディア良化委員会という組織が有害図書を検閲し没収する。そのような時代の中で、図書館は「図書館の自由」の精神のもと、検閲本も含め、収集・閲覧・貸出を続けるが、それを守るためための組織として武装した図書隊という組織を有している。
話は、志願して図書隊に入った女性新人隊員笠原郁と彼女の周りの人間関係を描く。
この図書館シリーズも万城目ワールドとは趣は違うが、架空の作り話(その後、東京都で性描写等で有害とされた漫画を規制する条例改正案が可決されたことを思えば架空の話ともいえないかしれない)であるのだが、登場する人物像は実に丁寧に描かれており、こんな人いるかもしれないというリアリティが作品世界を支えている。
すでに『図書館戦争』『図書館内乱』は読み終わり、文庫化されたばかりの3作目の『図書館危機』を読み始めたところ。

図書館危機  図書館戦争シリーズ3 (角川文庫 あ 48-7 図書館戦争シリーズ 3)
図書館危機 (角川文庫)

これから、2011年6月に4作目『図書館革命』、7月にスピンオフ作品である『別冊図書館戦争Ⅰ』、8月に『別冊図書館戦争Ⅱ』が文庫化される。しばらく、良質のエンターテイメントが楽しめそうだ。

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2011年4月24日 (日)

吉村昭著『三陸海岸大津波』を読んで思う記録することの大切さ、天災は忘れた頃にやって来る

知人がTwitterで読んだと書いていた吉村昭の『三陸海岸大津波』という本が、ずっと気になってきたが、先週、職場の近くの書店で見つけたので、さっそく購入した。

三陸海岸大津波 (文春文庫)
三陸海岸大津波 (文春文庫

吉村昭の作品はペリー来航時の主席通詞を勤め、その後、日本で初の本格的な英和辞典の編纂にあたった掘達之助という人物を主人公に描いた『黒船』という小説と、エッセイを読んだ程度なので、わずかな作品を読んだだけの感想だが、『黒船』を読む限り、事実を丹念に調べ、淡々と書き綴っていくその姿勢には共感するものがあった。尊敬する作家のひとりだ。

『三陸海岸大津波』は、その吉村昭が三陸海岸沿岸を丹念に取材して歩き、今から40年以上前の1970年に『海の壁-三陸沿岸大津波-』とのタイトルで中公新書としてから刊行され、その後1984年に中公文庫となり、さらに20年後の2004年に文春文庫にも入った。そして、今回の東日本大震災で再び書店の店頭に平積みされるようになった。
私は最初、この本を探す時、中公文庫の棚ばかり見ていて、文春文庫で再刊されていることにまったく気がつかなかった。

この本では、明治29年(1896年)と昭和8年(1933年)に三陸地方を襲った地震と津波の被害、さらに昭和35年(1960年)に発生した南米チリの地震に伴う津波の被害について語るととも、それ以前も含め、この地域がたびたび津波に襲われた歴史にも簡単に触れており、今回の大震災でも話題になった平安時代の貞観津波にも言及している。

読んでみると、明治29年、昭和8年の津波の被害の描写が、今回の大震災の被害とそっくりなことに驚く。
また、明治・昭和の津波も地震によるものであり、地震の前兆として、どちらもしばらく前から漁業が豊漁となったことと、井戸水が濁ったとの共通点があったことが指摘されている。
今回の震災前はどうだったのだろうかと気になってしまう。

また、津波のことを、当時は、地元の人たちが「ヨダ」と呼んでおそれていたことも、津波が意志をもった怪物のように思えて、興味深かった。

「天災は忘れた頃にやって来る」という言葉があるが、今回の震災は我々にその言葉を思い起こさせることになった。災害についてこのような記録が残されることは、将来に向け備えるためには、大切なことだと思った。

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2011年4月12日 (火)

岩波少年文庫<ランサム・サーガ>2『ツバメの谷』上・下を読み終わり、作者アーサー・ランサムの巧妙な仕掛けにようやく気づく

昨年(2010年)7月に『ツバメ号とアマゾン号』の改訳版が神宮輝夫改訳により岩波少年文庫から出版されて以来、、なかなか第2作目の『ツバメの谷』が出版されないので、やきもきしていたランサム・ファンも多かったのではないだろうか?

「〈ランサム・サーガ〉全巻改訳,刊行開始です。」との昨年夏の岩波書店のキャッチコピーを読んだ時、すでに原稿は準備されていて、7月以降、毎月新訳は出版され、12作のシリーズは1年で刊行を終えるのだろうと、勝手に思いこんでいた私は、1ヵ月たっても2ヵ月たっても第2作の『ツバメの谷』が出版されなのいので、いったいどうなっているんだろうといぶかしく思ったものだ。最初の頃は、岩波書店のホームページの児童書の「今月の新刊」を定期的にチェックしていたが、半年過ぎても新刊情報にアップされないので、半ば諦めていた。3月に入り、東日本大震災の地震の直後、久しぶりに岩波書店のホームページをチェックすると、3月中旬に『ツバメの谷』が出版されるとの予告が載っていた。
あわせて掲載されていた「☆お知らせ☆」には、
「少年文庫版「ランサム・サーガ」は、「ランサム全集」として親しまれてきた全12作を改訳(新訳)してお届けしています。2011年度は、『長い冬休み』(次回)、『オオバンクラブ物語』、『ヤマネコ号の冒険』を刊行する予定です。お待たせして申し訳ありませんが、1作ずつ丁寧に改訳作業をしていますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。」

と書かれていた。「いつになったら次が出版されるの?」という問い合わせが多かったのだろう。

岩波少年文庫版の『ツバメの谷』上下巻については、ネット書店の中で予約受付が始まっていたアマゾンですぐ注文を入れた。手元に届いてから、しばらくは計画停電の影響で、朝の通勤電車でのすし詰めが続き、ゆっくり本が読める環境ではなく、先週末にようやく読み終えた。

ツバメの谷(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
ツバメの谷(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

ツバメの谷(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
ツバメの谷(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

『ツバメの谷』は子どもの頃、揃えたランサム全集12巻の中では、最もページ数が多く、分厚い本だった。当時、第1巻の『ツバメ号とアマゾン号』を買って読んでおもしろかったので、すぐにでも第2巻『ツバメの谷』を読もうと書店を探し回ったが見つからず、先に第3巻『ヤマネコ号の冒険』を読み、その後手に入った『ツバメの谷』を後から読んだ。
今回、『ツバメの谷』を読んで、その読み方が必ずしも望ましい読み方でなかったことがわかった。

『ツバメの谷』は、『ツバメ号とアマゾン号』で、夏休みに湖でヨット「ツバメ号」での帆走や島でのキャンプを楽しんだジョン、スーザン、ティティ、ロジャのウォーカー兄弟が1年後の夏休みに再び湖を訪れるところから始まる。
1年前、友達になった「アマゾン号」を操りアマゾン海賊を名乗るナンシィ、ぺギィのブラケット姉妹やその叔父である キャップン・フリントの歓迎を期待していたが、誰一人現われない。ブラケット家には、口うるさい大おばさんが来ていて、姉妹は自由に外にでることができなかったのだ。
とはいえ、1年ぶりツバメ号に乗り、昨年のような冒険に心躍らせるウォーカー兄弟だったが、そのツバメ号を座礁させてしまい、ツバメ号は湖に沈んでしまう。ツバメ号を失ったウォーカー兄弟は、冒険の舞台を陸に求め、そこで起こる様々な冒険が語られることになる。

『ツバメの谷』の中で、ウォーカー兄弟の次女ティティによって創作された思われる、ピーター・ダックという架空の人物が語られる。その存在は、兄弟の中でも認知され、彼らの仲間の一人として扱われる。兄弟とピーター・ダックも交えた冒険譚も作られたということが、『ツバメの谷』の中で語られている。
第3作『ヤマネコ号の冒険』は、キャプテンフリントも交え、ウォーカー兄弟が大型ヨットで外洋に出る冒険を語った話だったと記憶しているが、物語は船縁に腰掛けるピーター・ダックの描写から始まっていた。
今思えば、第3作の『ヤマネコ号の冒険』という物語そのものが、作者アーサー・ランサムがティティに成り代わって考えたピーター・ダック物語、シリーズ12作の中でのスピンオフ作品だったということだろう。
40年ほど前に初めて読んだ時は、先に『ヤマネコ号の冒険』を読み、ピーター・ダックの存在を知っていたため、「ティティが空想していた人物が実在したということなのだろう」と考えていた。当時、私の父のランサム全集を一緒に読んでいて、同じように後から『ツバメの谷』を読んで「何でピーター・ダックを知っていたんだ?」と語っていた。

アーサー・ランサムの仕掛けはもっと巧妙だったのだと40年たって初めて気がついたことになる。

『ツバメの谷』の内容もすっかり忘れていて、新たな作品と向かい合うという気分で読めた。これから出る残る10作品も、新な作品として楽しむことができそうだ。

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